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未解明生体内蛋白質糖化反応および架橋反応生成物の探索と活性評価

研究課題

研究課題/領域番号 17035011
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東北大学

研究代表者

山下 まり  東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50192430)

研究期間 (年度) 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワードリジルオキシダーゼ / セミアルデヒド / アミナール
研究概要

1.糖とチオール付加反応生成物の同定と生理活性評価:
^<13>Cラベル化グルコース、フルクトースとシステイン、グルタチオンなどの生体内チオールと生体内条件下でインキュベートして生成物を同定した。グルコースとグルタチオンでは、中性状態でインキュベートすると、グルコース1位とシステイン残基のチオールとアミノ基がチアゾリジンを形成し、その後グルタミン酸が加水分解されて安定化することが判明した。この化合物を各種細胞に供したが、特に活性は認められなかった。一方、フルクトースとグルタチオンはチアゾリジンを形成しにくく、ケトースとは体内でも反応しにくいことが推側された。グルコースの場合、このようなアダクトを容易に形成した。これまで、システインとグルコースのアダクトは血液中から同定されているが、グルタチオンのアダクトは追求されてない。このin vitroの反応性から考えて、血中でもシステニルグリシンのグルコースアダクトは存在するものと考えられた。
2.酸化蛋白質の架橋反応生成物の解析と活性評価:
卵殻膜リジルオキシダーゼは蛋白質架橋反応に関与しているのでその反応特性から調べた。その結果、本酵素はアミノ酸のD, L体の区別なく反応し、アミノ酸のαアミノ基には反応しないで、Lys, Ornなどの1級アミノ酸のみに反応することがわかった。この酵素を用いて、蛋白質酸化モデルのα-N-acyl adipic semialdehyde(AAS)およびα-N-acyl gultamic semialdehyde(GGS)を調整し、各種細胞に供したが特に活性は認められなかった。一方、無保護のD-オルニチン(Orn)に本酵素を反応させると、複雑な混合物を与えたが、NMR解析の結果、プロリンなどの代謝物である、D-pyrroline-5-carboxylate(P5C)を主成分として与えることがわかった。また、この化合物は非常に弱いながら(IC_<50>0.1mM程度)caspase-3を阻害することがわかった。L-Ornからも同じ反応条件でNMRで全くD体と同じ生成物が示されたが、L体はこの活性を示さなかった。このことからCaspase-3阻害活性はD-アミノ酸代謝物の未知の生理活性であることが示唆された。
3.蛋白質の酸化程度を定量する方法の確立と応用
蛋白質酸化で生じるAAS, GGSをp-aminobenzoic acidで蛍光ラベル化し、イミンを還元後に蛍光HPLCで定量する方法を完成した。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Ecological functions of tetrodotoxin in a deadly polyclad flatworm2006

    • 著者名/発表者名
      Raphael Ritson-Williams
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103(9)

      ページ: 3176-3179

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Hydrophillc interaction liquid chromatography-electrospray ionization mass spectrometry of tetrodotoxin and its analogs2006

    • 著者名/発表者名
      Toshio Nakagawa
    • 雑誌名

      Anal. Biochem (印刷中)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Identification of the cyclic animal forms of α-aminoadipic and γ-glutamic semialdehydes as the major forms in aqueous solution2005

    • 著者名/発表者名
      Mari Yotsu-Yamashita
    • 雑誌名

      Peptide Science 2004

      ページ: 435-436

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] Topics in Heterocyclic Chemistry (Spectroscopic study of the structure of zetekitoxin AB)2006

    • 著者名/発表者名
      Mari Yotsu-Yamashita
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      Springer-Verlag GmbH
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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