研究課題/領域番号 |
17035047
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤岡 弘道 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (10173410)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | スキホスタチン / σ対称シクロヘキサジエンアセタール / 分子内ハロエーテル化反応 / アセタールの脱保護 / 4-メトキシフェニルメチル保護基 / 2,4-ジメトキシフェニルメチル保護基 / 全合成 |
研究概要 |
含多置換シクロヘキサン構造生物活性天然物として、興味深い生物活性を示し、かつ構造的にも興味深いスキホスタチン、ステニン、イソステニン等を合成対象として、まず基盤技術を開発しその天然物合成への応用を行ってきた。そして最近、スキホスタチンの全合成に成功した。スキホスタチンは、1997年に糸状菌(Dasyscyphus mollissimus SANK-13892)から単離された化合物で、特異的かつ強力な中性スフィンゴミエリナーゼ阻害活性を持ち、新しい作用機序を示す神経変性、自己免疫疾患等の様々な治療薬としての可能性を秘めているため、多分野の研究者から非常に注目されている。我々は、独自に開発したσ対称シクロヘキサジエンアセタールの分子内ハロエーテル化反応、さらには緩和な条件下でのアセタールの脱保護反応等を鍵反応として、スキホスタチンの合成を完成した。我々の合成のもう一つの鍵は、1級水酸基の保護基の選択である。スキホスタチンは非常に不安定な化合物であるが、我々の合成では4-メトキシフェニルメチル保護基を用いることにより、目的を達成できた。また極く最近、2,4-ジメトキシフェニルメチル保護基を用いることにより、反応時間の大幅な短縮と脱保護の収率向上に成功した。またステニン、イソステニン等に関しても合成を検討しており、興味深い知見を得ている。またそれらの研究過程で、抗菌、抗エイズ活性を示す(+)-Scb642305に存在するシクロヘキサン環上の全ての置換基の正しい立体構造の構築に成功した。
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