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サンゴ礁生物由来の細胞分裂阻害物質の探策と展開

研究課題

研究課題/領域番号 17035067
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関琉球大学

研究代表者

田中 淳一  琉球大学, 理学部, 助教授 (20163529)

研究期間 (年度) 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワード翻訳 / eIF4A / hippuristanol / アクチン / kabiramide C / swinholide A
研究概要

本研究では、細胞分裂阻害活性のうち、細胞骨格のアクチンとタンパク合成に対して阻害活性を示すものに的を絞って研究を行った。
1)アクチンを標的とするものについては、先にアクチンに対する結合部位を明らかにしたkabiramide Cを素材に蛍光官能基を導入したものを作成した。これを培養細胞に入れると予想通り膜状仮足部分が染まることを確認した。次に、アクチンを標的とする二量体マクロライドであるswinholide Aがアクチンとどのように結合しているかを共同研究者のRaymentらとX線結晶解析を行って明らかにした。その結果、trisoxazole系マクロライドと同一のところに結合することが判明した。
2)タンパク合成阻害剤についての研究は、海外共同研究者のMcGill大学Pelletierと行った。まず、ホタルとウミシイタケのluciferaseを組み込んだmRNAを作成した。これに細胞抽出液とサンプルをインキュベートし、発光で活性の有無をみた。数百のサンゴ礁生物抽出物を検索したところ、ヤギ類の一種Isis hippurisの脂溶性分画がcap構造を有するmRNAに対してだけ阻害活性を示した。I.hippurisからは先に我々が細胞毒性成分としてhippuristanol類を報告しているので確認したところ、エキスと同様の阻害活性を示した。その後、Pelletierらによる詳細な生化学実験により、hippuristanolがeIF4A(RNA helicase)を標的とすることが特定され、細胞毒性物質として報告してから20余年後に活性機構が明らかにされた。特にfreeでもcomplex中でもeIF4Aの活性を阻害する初めての薬剤であることから、今後試薬として使われていくものと期待される。また、いくつかの誘導体を作成して構造活性相関を検討した。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Functional characterization of IRESes by an inhibitor of the RNA helicase eIF4A2006

    • 著者名/発表者名
      M.-E.Bordeleau, A.Mori, M.Oberer, L.Lindqvist, L.S.Chard, T.Higa, G.J.Belsham, G.Wagner, J.Tanaka, J.Pelletier
    • 雑誌名

      Nature Chemical Biology 2(in press)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Fluorescent kabiramides : new probes to quantify actin in vitro and in vivo2005

    • 著者名/発表者名
      C.Petchaprayoon, K.Suwanborirux, J.Tanaka, Y.Yan, T.Sakata, G.Marriott
    • 雑誌名

      Bioconjugate Chemistry 16

      ページ: 1382-1389

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Structural basis of swinholide A binding to actin2005

    • 著者名/発表者名
      V.A.Klenchin, R.King, J.Tanaka, G.Marriott, I.Rayment
    • 雑誌名

      Chemistry & Biology 12

      ページ: 287-291

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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