研究課題/領域番号 |
17039007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
向井 正 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (10097412)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 黄道光 / 惑星間塵 / 彗星 / 可視地上観測 / 塵雲の起源 |
研究概要 |
ハワイ・マウナケアにおける黄道光観測プロジェクト 国立天文台、ハワイ大学との共同で、合計3回(平成17年12月から平成18年1月(昨年度)、平成18年5月、平成18年11月)黄道光観測を実施した。観測には我々の研究グループが開発した広視野黄道光観測装置WIZARDを用いた。常時観測装置の性能向上と観測の利便化に努めてきた。観測画像は、広視野からくる歪曲、装置特有のノイズ、地球大気に起因する光等が含まれている。これらの成分を取り除く解析方法がほぼ確立し黄道光だけの全天マップが完成しつつある。今後はこのマップを用いて惑星間塵の起源やその進化について研究を継続する。 彗星塵の観測的研究 地上望遠鏡を用いて短周期彗星近傍の塵環境を調べてきた。取得画像から淡い塵の明るさや色を高精度で調べる解析方法を確立した。更に、撮像画像から塵のサイズ分布や放出速度を調べるアルゴリズムの構築に努めた。その結果、(1)短周期彗星から放出される塵の反射スペクトルは極めて赤く、黄道光よりも優位に赤い、(2)1mm-10cmサイズの塵が彗星から放出される質量の大半を担っている、(3)短周期彗星一個あたり毎秒30キログラムの塵を放出している、こと等がわかった。(3)から予測される短周期彗星起源塵は惑星間塵全体の質量の半分に満たないことから、短周期彗星だけで惑星間塵を保持することが難しいと推察した。このことは(1)色の不一致からも推測される。 赤外線天文衛星AKARIを用いた黄道放射の観測 平成18年2月打ち上げの赤外線天文衛星AKARIの観測提案と取得データ解析を行ってきた。特に中間波長域で得られた全天サーベイの解析から黄道輻射の輝度分布を調べることに努めてきた。AKARIは従来の赤外線天文衛星より高い空間分解能で黄道放射を観測できるのが特徴である。観測装置特有のノイズの除去方向や絶対輝度校正に取り組んでいる。
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