研究課題/領域番号 |
17042018
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
勝山 茂 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00224478)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | ゼーベツク係数 / 電気抵抗率 / 熱伝導率 / 性能指数 / スクッテルダイト / コンポジット / ゼーベック係数 |
研究概要 |
熱電変換材料は、ゼーベック効果やペルチェ効果を利用して熱エネルギーと電気エネルギーを直接相互変換する材料であるが、近年、エネルギー・環境問題への関心の高まりと相まってその実用化が期待されている。本研究では、希土類プニクタイド(スクッテルダイト)CeFe_3CoSb_<12>について、複合体化することにより熱電変換材料としての性能の向上を試みた。熱電変換材料の性能は無次元性能指数ZT=S^2T/(ρ,κ)(Sはゼーベック係数、ρ電気抵抗率、κは伝熱導率)によって評価されるが、ρおよびκは材料の微細組織の影響を強く受けるため、複合体化することにより性能の向上が期待できる。真空封管中における固相反応によって合成したCeFe_3CoSb_<12>と市販のMoO_2粉末をモル比1-x:x=0.95:0.05〜0.9:0.1の比になるように秤量し、乳鉢により混合した後、SPS(放電プラズマ焼結)により加熱して複合焼結体(CeFe_3CoSb_<12>)_<1-x>(MoO_2)_xを得た。MoO_2の添加により試料のゼーベック係数および電気抵抗率は無添加のCeFe_3CoSb_<12>に比べて減少した。熱伝導率はx=0.05の試料で無添加のCeFe_3CoSb_<12>の値を下回ったが、x=0.1の試料では若干増加した。MoO_2添加によるゼーベック係数および電気抵抗率の減少はMoO_2の小さいゼーベック係数および電気抵抗率の値によるものと考えられる。熱伝導率の減少は異相界面の増加によるフォノン散乱増加によるものだと考えられる。以上の結果からZTを計算したところ、x=0.05の試料で773Kにおいて最大1.22が得られ、無添加のCeFe_3CoSb_<12>の最大値1.04を上回った。
|