研究課題/領域番号 |
17042021
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
町田 正人 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70211563)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 酸素ストレージ / オキシ硫酸塩 / 触媒 / テンプレート / 酸化還元 / 階層構造 |
研究概要 |
本研究では、既存物質(CeO_2系)に比べて実質10倍量もの大容量02吸蔵・放出を実現する画期的な希土類オキシ硫酸塩の物質設計を検討している。昨年度の研究において、反応性テンプレート法によって合成したPr-ドデシル硫酸塩層状複合体を経由して得られるナノ粒子が、酸素ストレージの作動温度の低減に有効であることを見出した。本年度は酸素ストレージの低温作動化および触媒機能化を目的として、触媒成分との複合化および階層構造化を検討した。昨年度開発した反応性テンプレート法により合成したPr_2O_2SO_4に含浸法で種々の金属を担持した。キャラクタリゼーションにはXRD、XRF、TPR/TPRO,TGなどを用いた。試料の還元には5%H_2/He、再酸化には2.5%O_2/Heを用いた。CO-O_2触媒反応は通常の流通系反応装置で評価した。その結果、比較的多量のNiとPr_2O_2SO_4とを複合化することによって酸素ストレージの低温作動化に成功した。本触媒はCO/O_2サイクル反応において担持Pd試料に比べて高い触媒性能を示した。優れた酸素ストレージ触媒機能は以下のように説明できる。すなわち、(1)500℃以下でNi自身が酸化還元することにより酸素吸蔵放出能を示す。(2)500℃以上ではNiによるスピルオーバーおよび触媒効果によってオキシ硫酸塩の酸素吸蔵放出が促進される。(3)Ni/NiOが触媒活性成分として機能する。(4)Ni/NiOとオキシ硫酸塩との反応性が低く、高温でも安定な界面構造を保持する。
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