研究課題/領域番号 |
17044005
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 博明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (60135754)
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研究分担者 |
西原 功修 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (40107131)
藤岡 慎介 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (40372635)
砂原 淳 財団法人レーザー技術総合研究所, 研究員 (00370213)
小池 文博 北里大学, 医学部, 助教授 (90095505)
森田 繁 大阪大学, 核融合科学研究所, 助教授 (80174423)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | プラズマ診断技術 / X線分光計測 / X線画像計測 / 爆縮プラズマ / 縮退プラズマ |
研究概要 |
強結合状態にあるレーザー爆縮核燃焼強結合プラズマを対象とし、高密度状態において顕著となるX線分光への影響(圧力電離、吸収端シフト、ラインシフト、ライン広がりなど)を利用した高時空間分解のX線分光診断法を開発すると供に、関連原子物理を明らかにしてその解析ツールを整備することを目的とした。特に、特定領域研究「プラズマ燃焼のための先進プラズマ計測」の目的に沿うよう、核燃焼プラズマに対する核計測の相補的な計測手段として自己加熱プラズマに特徴的な要素の解明に視点をおいた。今年度の主な成果を列記すると以下のようになる: 1.トレーサの最適化:重水素ペレットに混入したトレーサからの放射X線スペクトルから、爆縮プラズマの追加熱の様子を診断するため、最適トレーサの考察と時空間分解X線スペクトル計測へ向けた実験データベースを取得した。高速点火プラズマの場合、超高強度レーザー照射による発生した高速電子が背景プラズマに混じった2温度状態となり、内殻電離や励起に起因したエネルギーシフトKα線が観測される。また、高速電子速度分布はビーム状となり、強い異方性を示す。これらの効果を配慮し、炭素、塩素、銅に対する選択的励起断面積を求め、Kα線エネルギーを規格基準としたときに、断面積曲線に相似則を見いだした。また、京都大学化学研のT6レーザーを用いて、偏光X線分光に関する原理実証実験を実施し、これに成功した。 2.2次元湾曲結晶分光器の整備:塩素をトレーサとして2.5-3.0keV領域を対象とした2次元湾曲結晶を製作し、既存の分光器に装着して、可視光源やレーザープラズマを光源として特性評価を行った。 3.平板D2ターゲット加熱実験:塩素含有の低密度プラスティックフォームに液化D2をしみこませ、これを固化したターゲットにペタワジトレーザーを照射し、中性子発生ならびにトレーサからの放射X線分光計測を実施した。その結果、熱中性子の発生はみられず、また、塩素Ka線放射が支配的なスペクトルがみられた。今回の条件下では十分な照射強度が得られず、固化重水素を囲むカプトン層の局所加熱に止まったためと考えられている。
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