研究課題/領域番号 |
17044007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
尾崎 哲 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50183033)
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研究分担者 |
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
佐藤 国憲 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (70126861)
ゴンチャロフ パベル 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 研究員 (90390640)
田村 直樹 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (80390631)
松原 章浩 核融合科学研究所, 連携推進センター, 研究員 (40399308)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | α粒子 / ヘリウムイオン / ペレット / 荷電交換 / LHD / イオンサイクロトロン加熱 / 中性粒子分析器 / 共鳴領域 |
研究概要 |
ITERや核融合炉を考える場合避けて通れないのが核反応によって生じるα粒子とその閉じ込めである。大型ヘリカル装置(LHD)ではイオンサイクロトロン加熱(ICH)などを用いて比較的容易に高エネルギー粒子を発生させることができ、α粒子加熱の模擬実験が可能である。これらα粒子を含む高エネルギー粒子は荷電交換だけでなくアルフベン固有モードなどの不安定性とともにプラズマからから飛び出して閉じ込めを悪化させたり、壁を損傷させたりする。この高エネルギー粒子の空間分布を測定する方法を早急に確立する必要がある。これらの目的のためにLHDでは2次元空間スキャン可能な飛行時間方式中性粒子分析器,シリコン検出器(SD-NPA)およびそれを発展させた空間位置検出器が用意されている。これらは背景中性粒子とプラズマイオンとの荷電交換中性粒子を受動的に観測するものである。しかしながらα粒子は主に2重荷電交換を通じてしかプラズマの外に出て行かないので、これらの計測器だけでは不十分である。そこでここでは以上に加えてペレット荷電交換粒子計測も導入した。この手法は計測ペレットをLHDのヘリウムプラズマに入射して2重荷電交換を中心付近で起こさせ、発生する中性ヘリウムを観測する方法である。講演ではこれらの測定器を組み合わせることにより3次元的な高エネルギー粒子分布を求めたことについて報告する。 実験ではICHプラズマにおいて、SD-NPAを垂直スキャンすることによりICHの共鳴層において大きな高エネルギー粒子のフラックスが観測された。同様なICHの共鳴条件においてペレット荷電交換粒子計測により半径方向の高エネルギー粒子の空間分布を調べたところ同じく共鳴領域で大きなフラックスが観測された。同様な計測を観測視線上に共鳴層がない条件で行ったところフラックスの上昇は観測されなかった。これらを通じて高エネルギー粒子の3次元的描像を明らかにでき将来的なα粒子計測へ発展させる足がかりを得ることができた。またヘリウムイオンの測定も試みられた。
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