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Notch-Hesl経路による膵臓幹細胞の多分化能の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 17045003
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関筑波大学

研究代表者

須磨崎 亮  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (40163050)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードNotch / Hes1 / pancreas / stem cell / 幹細胞 / 膵臓 / Pdx1 / 糖尿病 / Pancres / Stem cells / Beta-cells / Gain-of-function / Transgenic mice
研究概要

膵臓の内分泌細胞と外分泌細胞は各々、膵臓幹細胞から産生されると想定されているが、幹細胞の実態やその分化の制御機構は不明である。本研究では、Hes1による膵臓幹細胞の分化制御の意義を明らかにすることを目的に、昨年度に引き続いて、膵臓発生におけるHes1のgain of function studyを行ったマウスの表現型を解析した。
【方法】膵臓幹細胞に発現する転写因子Pdx1のプロモーター制御下に、Hes1とEGFPを発現するトランスジェニックマウスを作成し、膵臓発生を解析した。
【結果と考察】Hes1過剰発現マウスでは、Hes1の発現量により膵臓幹細胞の分化の方向性や程度が大きく変化した。(1)Hes1の高発現ラインマウスの膵臓では未分化な膵管のみが形成され、膵実質細胞は全く発生しなかった。このマウスは出生時から高度の高血糖を示し、出生後1週間以内にすべて死亡した。このマウスの膵管細胞では未熟性を示すマーカーであるPdx1、βカテニン、Glut2などが出生後も陽性を示した。(2)Hes1の過剰発現が低レベルの場合は、ランゲルハンス島の形成が不十分でIslet Cell Massが減少していた。本研究ではHes1の過剰発現が比較的低レベルめマウス3ラインを詳細に解析した。これらの3ラインの中では糖尿病を発症するマウスが出現した。とくにIslet Cell Massの減少度が著しいマウスでは、新生児期からインスリン欠乏性の糖尿病を発症した。また個々のβ細胞機能には大きな異常はないことから、インスリン欠乏はIslet Cell Massの減少によると推測された。
以上の結果から、Hes1の発現量が高度の場合は、膵臓内分泌、外分泌両方の分化を担う膵臓前駆細胞の分化が抑制され、低発現の場合は膵臓内分泌前駆細胞のみの分化が抑制された。発現量の多寡により、作用が及ぶ前駆細胞の範囲が異なることが判明した。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Notchシグナル異常と発生異常2006

    • 著者名/発表者名
      須磨崎 亮
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 217・12

      ページ: 1077-1081

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] A Case of Shwachman-Diamond Syndrome Presenting with Diabetes From Early Infancy2005

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Kamota et al.
    • 雑誌名

      Diabetes Care Vol.28,Nr 6

      ページ: 1508-1509

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Conversion of biliary system to pancreatic tissue in Hes1-deficient mice2004

    • 著者名/発表者名
      Ryo Sumazaki
    • 雑誌名

      Nature Genetics Vol.36

      ページ: 83-87

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] Annual Review糖尿病・代謝・内分泌2006

    • 著者名/発表者名
      須磨崎 亮
    • 出版者
      中外医学社
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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