研究課題/領域番号 |
17046023
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
相賀 裕美子 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (50221271)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 体節形成 / Mesp2 / Lunatic Fringe / 分節境界 / Notchシグナル / 前後極性 |
研究概要 |
脊椎動物の分節性の基盤となる体節の形成過程は、未分節中胚葉の後方におけるNotch関連遺伝子の周期的な発現(いわゆる分節時計)が分節直前に停止し形態的な分節構造として翻訳されることにより完結する。この過程でNotchシグナルは中心的な役割を持つ。興味深いことにマウスの体節形成過程において、Notchレセプターの細胞外領域を糖修飾する酵素lunatic fringe(L-fng)は未分節中胚葉の後方において、その発現が振動し、発現ドメインが後方から前方に移動する。我々はNotchシグナル活性を特異的に検出する抗体を用いて解析し、Notch活性の振動はL-fngによって負に制御されることをしめしてきた。しかしその分子機構には不明な点が多い。我々は体節形成過程におけるL-fngの機能を明らかにする目的で、未分節中胚葉のみでL-fngを発現するトランスジェニックマウスを作製し、Notchの振動及び分節境界に及ぼす機能を分離することを考えた。その目的のために、Hes7プロモーターにL-fngをつないだ遺伝子を作製し、マウスに導入しトランスジェニックマウスを作製した。このプロモーターの下流ではL-fngは未分節中胚葉の後方における振動する発現はもつが、未分節中胚葉の前方における発現が維持されないことが期待される。そのマウスとL-fng-KOマウスを交配し、内在性のL-fngを消失させた。その結果、得られたマウスは興味深いことに分節境界の形成は正常であった。ところがそのマウスにおいては脊椎骨の融合がみられ体節の前後極性に異常があることが示唆された。現在その分子機構解明に向けて解析している。
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