研究課題/領域番号 |
17047020
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長澤 丘司 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80281690)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
2006年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | ケモカイン / 骨髄 / Bリンパ球 / 発生 / ホーミング |
研究概要 |
私たちは、以前、ケモカインCXCL12(SDF-1/PBSF)とその受容体CXCR4がBリンパ球の生成に必須であることを明らかにした。本研究では、リンパ球や顆粒球などの生体防御担当細胞の形成における前駆細胞、成熟細胞の臓器内、臓器間の細胞動態とその制御機構、その過程におけるCXCL12-CXCR4シグナルの役割およびその作用機構を明らかにすることを目的としている。 CXCL12遺伝子やCXCR4遺伝子の欠損マウスは、胎生致死であるため、成体のリンパ球発生におけるCXCL12-CXCR4シグナルの役割は、直接証明されていない。そこで、私たちは、Mx-Creシステムにより成体でCXCR4遺伝子を欠損するコンディッショナルCXCR4遺伝子欠損マウスを作製した。Mx-Creシステムでは、インターフェロン誘導分子の投与によりインターフェロンが産生され、インターフェロン反応性プロモーターの下流でCre遺伝子が発現し、目的の遺伝子が欠損する。CXCR4欠損マウスでは、骨髄のBリンパ球前駆細胞と成熟Bリンパ球の細胞数、脾臓の成熟Bリンパ球数が著明に減少していた。胸腺のTリンパ球前駆細胞は、軽度に減少しており、減少の程度には個体差があった。これらの結果は、CXCR4欠損胎児肝細胞を放射線照射マウスに移植することにより作製した血球系のみCXCR4を欠損するマウスで得られた結果と整合していた。また、コンディッショナルCXCR4遺伝子欠損マウスの骨髄では、リンパ球の起源細胞である造血幹細胞の細胞数が著明に減少していることが明かとなった。コンディッショナルCXCR4遺伝子欠損マウスの作製により、Bリンパ球に加え、成体胸腺でのTリンパ球前駆細胞の動態、他の免疫担当細胞の発生や機能における表現型を解析することが可能となった。
|