研究課題/領域番号 |
17047023
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉田 昌彦 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80333532)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2006年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2005年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 免疫学 / 脂質 / 生体分子 / 細胞・組織 / CD1 / 免疫応答 / 獲得免疫 / ワクチン / 抗体 |
研究概要 |
モルモットおよびCD1トランスジェニックマウスを用い、抗酸菌脂質に対するグループ1CD1(CD1a、CD1b、CD1c)依存的免疫応答の解析研究を展開した。まず、BCG接種モルモットから脾臓T細胞を採取し、モルモットCD1分子(CD1b1、b2、b3、b4)をトランスフェクトしたモルモット線維芽細胞を標的細胞として細胞傷害試験を行ったところ、BCG由来脂質抗原を特異的に認識して活性化されるCD1b2、b3あるいはb4拘束性キラーT細胞の存在が明らかとなった。また、BCG接種モルモット血清中には、接種後4週をピークとして抗BCG脂質抗体が産生されることを見出した。このことから、BCG接種によつて、BCG脂質に対する細胞性応答ならびに液性免疫が誘導されることが初めて実証された。一方、ヒトCD1Cゲノム遺伝子を単離し、それを導入したトランスジェニックマウスを作製した。このマウスでは、ヒトと同様、樹状細胞においてCD1c蛋白の特異的な発現が見られることを確認した。無刺激CD1Cトランスジェニックマウスの脾臓マクロファージはCD1C蛋白を発現しないが、BCG接種CD1Cトランスジェニックマウスにおいては、CD1c蛋白の発現が顕著に誘導されることを見出した。このことから、微生物感染に伴って、生体内では樹状細胞とマクロファージがCD1分子を表出し、脂質特異的免疫応答の誘導を担っていることが示唆された。
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