研究課題/領域番号 |
17049001
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
熊谷 啓之 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (20321945)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 血管平滑筋 / 動脈硬化 / シグナル伝達 / 動脈壁硬化 / 骨化シグナル / 核内移行 |
研究概要 |
動脈硬化に代表される増殖性血管病変では、血管閉塞もさることながら、血管壁の硬化が、収縮期血圧上昇や血管壁破綻を招き、動脈硬化性疾患発症の大きな要因となっている。そこで申請者は、動脈壁硬化および血管平滑筋細胞遊走の分子機序を解明することにより、その予防・治療法開発の基盤を築くべく研究を開始した。血管壁の石灰化は単なる物理的カルシウム沈着ではなく、血管平滑筋細胞の骨芽細胞への分化による。それに関連して、動脈硬化病巣では、あるシグナル伝達経路が亢進していることを申請者は発見した。この経路のシグナル伝達分子の一つにはシグナル依存性に核内移行するものがあるのだが、この蛋白は病変部位では核内に局在しているのに対し、正常部位では細胞質に留まっていることがわかった。さらにこの蛋白を強制発現させた際も、病変部位由来の培養平滑筋細胞では核移行してしまっているのに対し、正常部位由来の細胞では細胞質に留まっている。この実験事実は、このシグナル伝達分子を細胞質にsequesterする蛋白の存在を示唆する。そこで申請者は、このシグナル伝達分子をbaitにした酵母Two-Hybridスクリーニング法、及び申請者が開発した特殊選別方法により、大動脈cDNAライブラリーの中から、そのような役割の新規蛋白をクローニングすることに成功した。あとは個体レベルで、その動脈硬化(増殖性血管病変)への関与を証明する必要があり、それは今後の重要な課題であろう。
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