研究課題/領域番号 |
17050003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
奥脇 暢 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (50322699)
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研究分担者 |
永田 恭介 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (40180492)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 核小体 / 核 / ヒストン / リボソームRNA / 転写 / クロマチン / リボソーム / RNA / rRNA |
研究概要 |
真核細胞の細胞核には数十億塩基対にも及ぶ膨大な染色体DNAが収納されている。DNAは核内で一様に分布するわけではなく、遺伝情報を効率よく発現するために機能領域を形成している。核小体はリボソームを合成する場であり、リボソームRNA (rRNA)の転写・切断・修飾が協調的に行われる場である。核小体をはじめとする核内の機能領域がどのように形成され、その構造が維持されるのかはまったくわかっていない。本研究では、核内の機能領域の一つである核小体の構造形成の分子メカニズムを解明することを目的として研究を進めている。核小体は、リボソームRNA (rRNA)遺伝子を含む染色体領域(Nucleolar Organize Region, NOR)を中心に、rRNAの成熟に関わるタンパク質-RNA複合体(RRNP複合体)が集合して形成される。はじめに、RRNP複合体が核小体領域に局在するメカニズムを明らかにするため、RRNP複合体構成因子とNORとの相互作用を、生化学的な手法を用いて検討した。その結果、RRNP構成因子であるFibdllarin、Nucleolin、B23と、いくつかのリボソームタンパク質がNORの構成因子であるUBFやヒストンと相互作用することが明らかになった。クロマチン免疫沈降法を用いて、RRNP構成因子が相互作用するNORの領域を検討した結果、rRNA遺伝子のほぼ全体に分散して相互作用していた。PNB構成因子とNORとの相互作用にはrRNA遺伝子の活性は必要ではないが、RRNP複合体構成因子のRNA-タンパク質複合体形成が必須であった。核小体構造が崩壊する分裂期にはRNA-タンパク質複合体が崩壊し、NORとの相互作用も著しく低下することが観察された。したがって、核小体の構造を維持するためには、RRNP複合体構成因子がRNA-タンパク質複合体を形成し、NORと相互作用することが重要であると考えられる。今後は、NORとPNBとの相互作用を仲介する因子の実体を明らかにすべく研究を進める。
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