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分裂期染色体の構造解析(クロマチンイメージング)に基づく核ゲノム機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17050026
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

前島 一博  独立行政法人理化学研究所, 今本細胞核機能研究室, 研究員 (00392118)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワード染色体 / クロマチン / 構造 / ヒトゲノム / トポイソメラーゼII / コンデンシン / 電子顕微鏡
研究概要

直径2nm、全長2mにも及ぶヒトゲノムDNAは、まずピストンに巻かれ、ヌクレオソームになり、さらに折り畳まれて直径約30nmのクロマチン繊維を形成するとされている。しかしながら、このクロマチン繊維がどのようにして、最終的に直径約0.7〓mの分裂期染色体を作るのかについては全くの謎であり、長年に渡って生物学者たちの興味を集めてきた。古くから提唱されているモデルでは、「30nmのクロマチン繊維が、100nm、200nmと、らせん状の階層構造を形成している」と予想されている。研究代表者らは染色体の構造理解を目的として研究を進め、主に電子顕微鏡をもちいて解析をおこなってきた。しかしながら本解析によって、染色体構造、とりわけ染色体軸が存在する中心部は予想以上に「複雑」であることが判明した。さらに、顕微鏡観察は試料中における観察範囲が限定され、内在する規則性構造の全体像を捉えることが非常に困難である。このため、研究代表者らはX線小角散乱解析(SAXS)をおこなうことにした。X線小角散乱は、計測したい非結晶試料にX線を照射し、その散乱パターンからその試料に内在する構造や規則性を知る手段である。したがって染色体中の規則性構造の検出に非常に適していると考えられる。
研究代表者らはこれまでSPring-8の理研SAXSビームラインであるBL45XUを用いて、単離した染色体と細胞核のX線小角散乱の予備的な測定を繰り返し、染色体中に6nm,12nm,30nmの散乱のピークを検出している。これらはそれぞれ、コアヒストンの幅、ヌクレオソームの直径、30nm繊維に相当すると考えられる。現在まで、30nm散乱のピーク以上の大きな構造は検出されていない。このことは、古くから提唱されているモデルが必ずしも正しくない可能性を示唆している。さらに、散乱パターンを解析すると30nm以上の範囲では、クロマチン繊維がランダムに折り畳まれていることを示唆している。このことは共同研究としておこなっているクライオ電子顕微鏡をもちいた染色体観察とも一致している。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Cell cycle dependent dynamics of nuclear pores : pore-free island and lamins2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Maeshima
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science 119

      ページ: 4442-4451

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 染色体の凝縮メカニズム2006

    • 著者名/発表者名
      前島一博
    • 雑誌名

      細胞工学 25

      ページ: 486-491

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 生細胞への複数種cDNAの共導入と発現量の制御2005

    • 著者名/発表者名
      今本文男
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 Vol.50 No.13

      ページ: 1637-1648

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 染色体-生命を担う驚異の構造2005

    • 著者名/発表者名
      前島一博
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 Vol.50 No.13

      ページ: 1620-1629

    • NAID

      40006994422

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Metaphase chromosome structure : improved immunolabeling for electron microscopy2005

    • 著者名/発表者名
      K.Maeshima
    • 雑誌名

      Chromosoma 114

      ページ: 365-375

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

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