研究課題/領域番号 |
17051013
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石黒 澄衞 (石黒 澄衛) 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助教授 (50260039)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / 花粉 / ポレンコート / タペート細胞 / タペートソーム / エライオプラスト / ジャスモン酸 / リパーゼ / メバロン酸経路 |
研究概要 |
1.タペートソーム・エライオプラストの可視化と発達過程の追跡 生きている細胞内でのタペートソームやエライオプラストの発達及び分解の過程を詳細に観察するため、タペートソームに蓄積するGRP17-GFPとエライオプラストに蓄積するFBP1-GFPをそれぞれタペート細胞で発現するシロイヌナズナ植物体を作製した。GRP17-GFPの蛍光はステージ10/11から小さな顆粒状に見え始め、ステージ12前期では大きな顆粒となってタペート細胞内に分布した。これらの顆粒の形や大きさはタペートソームとよく一致することから、タペートソームの形成過程を追跡できていると結論した。タペート細胞の崩壊に伴ってGRP17-GFPの蛍光は葯室中に広がり、やがて花粉表面に沈着した。一方FBP1-GFPはステージ9から見え始め、ステージ12前期までは顆粒状に観察できるが、タペート細胞の崩壊とともに急速に消失した。これも電子顕微鏡観察による観察結果とよく一致した。これらの植物体は、今後、可視化されたオルガネラの単離・生化学的解析や、両オルガネラの発達過程に異常を示す突然変異体のスクリーニング等に用いる。 2.ポレンコートの主要タンパク質EXLの機能解析 EXL4とEXL6の機能を明らかにするため、T-DNA挿入による遺伝子破壊とRNAiにより両遺伝子の発現を同時に抑制したシロイヌナズナを作製した。この植物体はポレンコートの形成に異常を示し、花粉稔性が低下していた。電子顕微鏡観察の結果、タペート細胞が崩壊する際のオルガネラの分解が正常に進行しないことがわかった。EXL4、EXL6はタペート細胞特異的に発現することが確認できた。 3.ジャスモン酸生合成経路で働くリパーゼの解析 DAD1を葉で過剰発現させると葉緑体のチラコイド膜が崩壊することが電子顕微鏡観察から明らかになった。DAD1の基質はチラコイド膜のガラクトリピドであると推定される。また、DAD1のホモログは、共同してジャスモン酸生合成経路で働いていることが明らかになった。
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