研究課題/領域番号 |
17052012
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 慎 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助手 (10397664)
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研究分担者 |
岡部 勝 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (30089875)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2006年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 性分化 / ゲノミックインプリンティング / DNAアレイ / GFP / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
哺乳類の個体の性分化は生殖腺の分化から始まるというのが性分化の大方の捉え方であった。しかし着床前に雄は雌より早く成長するという報告があり、この時期の雌雄の性分化を示唆しているかもしれない。我々は発生において雌雄差がいつ生まれるのかに興味を持ち、着床前の雌雄胚の遺伝子発現を比較することにした。しかし解析に用いた胚盤胞は見た目では雌雄の別を言い当てることはできない。そこで我々の研究室で独自に開発した性判別法を利用し胚盤胞の性を選別し、合計2000個の胚についてDNAマイクロアレイを用いて雌雄の遺伝子発現を比べた。その結果統計学上600個にも及ぶ遺伝子が着床前に雄と雌で発現が異なることを明らかにした。更にこの中で雄または雌で特異的な発現する遺伝子が5個あることをRTPCRにより示した。雌で過剰に発現している遺伝子としX染色体上のてXist,Rhox5/Pem,雄で過剰に発現している遺伝子としてY染色体上のDby,Eif2s3yである。これらの中から雌特異的な発現を示すホメオボックス遺伝子Rhox5/Pemに着目し、この遺伝子の発現パターンをM.M.musculus(B6)とM.M.molossinus(JF1)を用いた亜種間交雑マウスで詳細に解析した。その結果Rhox5/Pemは父親由来のX染色体から発現するゲノムインプリント遺伝子であることを明らかにした。更に、Rhox5/Pemについて発生における発現パターンを詳しく調べると、既に8細胞期という早い段階から雌雄差を示すこと、着床後は母親由来のX染色体からの発現に切り替わる非常に珍しい発現パターンを示すインプリント遺伝子である事を明らかにした。これらのことから性分化とエピジェネティクスの関連を示唆した。
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