研究課題/領域番号 |
17054020
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 章 京都大学, 医学研究科, 教授 (00162694)
|
研究期間 (年度) |
2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2005年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | 抗体遺伝子 / クラススイッチ / 転写制御 / Id2 / NFκB / CpGオリゴヌクレオチド / Pax5 / Bcl6 |
研究概要 |
本研究では、Bリンパ球の初期分化、活性化、最終分化それぞれの過程に重要な機能を果たしている遺伝子座をモデル系として遺伝情報のデコードとクロマチン修飾などによるエピゲノム性調節制御とのネットワークの解明を目指そうと考え、Bリンパ球の初期分化、活性化、最終分化段階における遺伝情報デコードの分子機構を、E-box結合因子やPax5とその制御因子(E2A、Id2)の関与によるクロマチン修飾と抗体遺伝子組換えの標的特異性制御の関連を中心に、レトロウイルスを用いた遺伝子導入などによって解析した。 まず、CpG配列を含むオリゴヌクレオチドが、IgG1とIgEへのクラススイッチ組換えを、非組換え型転写の制御を介して特異的に抑制することを見出し、その分子機構を関与が想定できる転写制御因子の遺伝子破壊マウス由来Bリンパ球を用いて解析した。それぞれE2A、STAT6を抑制するId2、Bcl6遺伝子の破壊マウス由来Bリンパ球においても、CpG配列を含むオリゴヌクレオチドによる、IgG1とIgEへのクラススイッチ組換え抑制は影響を受けなかった。この結果は、この抑制にはId2、Bcl6は関与していないことを示す。一方、この過程では、NFkBとIRF4の活性抑制が観察され、CpG配列を含むオリゴヌクレオチドによるクラススイッチ組換え抑制がこれらを介していることが判明した。 さらに、必須なAIDの遺伝子の発現制御を解析する実験を行い、AIDの遺伝子の転写制御において、活性化を受けたBリンパ球において特異的な転写抑制の解除が起こることを示唆する結果も得られた。この脱抑制には、SIP遺伝子が関与している可能性が高いことを示す結果であった。
|