研究課題/領域番号 |
17054041
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
相賀 裕美子 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (50221271)
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研究分担者 |
安彦 行人 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 研究官 (40370944)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 体節形成 / Mesp2 / Tbx6 / エンハンサー / Notchシグナル / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
転写因子Mesp2は体節の前後極性形成に重要な役割を果たす。Mesp2は未分節中胚葉で、将来の一体節全体から前半部に局在する一過的で動的な発現を示すが、その発現制御機構は明らかになっていない。我々はすでに、トランスジェニックマウスを用いた解析および種間ゲノム配列比較により、Mesp2のORF 5'隣接配列中に、体節特異的な転写活性化に関わるエンハンサー配列を同定している。酵母ワンハイブリッドスクリーニングおよびゲルシフトアッセイの結果、これらの配列にはT-box転写因子であるTbx6が結合することがわかった。またトランスジェニックマウス胚を用いたレポーターアッセイにより、Tbx6結合配列がMesp2の発現に必須であることが示された。培養細胞系において、Tbx6はMesp2 ORF 5'隣接配列の下流につながれたレポーター遺伝子の活性を上昇させる。興味深いことに、このTbx6によるMesp2レポーター発現は、Notch細胞内ドメイン(NICD)の共発現によりNotchシグナル系を活性化すると、大きく上昇する。この発現上昇には、Mesp2 ORF 5'隣接配列中に存在する別の2つのエンハンサー配列が必要である。一方、Notchシグナル単独ではMesp2レポーターを活性化できないことから、NotchシグナルによるMesp2レポーター発現の上昇はTbx6依存的であると考えられる。Notchシグナルは体節形成において重要な役割を果たすが、これまでNotchシグナルとMesp2発現制御機構との直接の関係は明らかになっていなかった。我々のデータは、Tbx6を介した新しいタイプのNotchシグナルが、Mesp2発現制御に関わっていることを示唆する。
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