• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ショウジョウバエ神経幹細胞プログラムのdecoding

研究課題

研究課題/領域番号 17054043
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

広海 健  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70291888)

研究分担者 浅岡 美穂  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (40370118)
研究期間 (年度) 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
キーワード神経幹細胞 / ショウジョウバエ / 神経芽細胞 / seven-up / 転写因子スイッチング
研究概要

中枢神経系で多様な神経細胞が生み出される基盤となっているのは,「神経幹細胞が決まった順序で特定の神経細胞を生み出す」という機構である.ショウジョウバエの中枢神経系では,神経芽細胞が分裂とともにHunchback, Kruppel等の転写因子を順番に発現することによって,子孫に誕生の順序情報を伝えている.従って,神経芽細胞がいかにして転写因子のスイッチングを達成するかを理解することがニューロン多様性の生成機構の解明の鍵となる.我々は,ショウジョウバエ核内リセプター型転写因子Seven-upの変異系統では神経芽細胞で転写因子のスイッチングが正常に起こらず,神経芽細胞は本来細胞系譜の初期にのみ生み出す細胞を作り続けることを発見した.これまでに,Seven-upは神経芽細胞系譜の限局した時間区画で発現することにより,神経芽細胞でのHunchback発現を抑制し,転写因子スイッチングに時間情報を与えていることを見いだしている.この発見を基にして神経幹細胞の遺伝プログラムを解明するため,2005年度は神経芽細胞の細胞系譜内でのSeven-upの発現がいかにして調節されているかを解析した.Seven-upの発現時期は神経芽細胞毎に異なっていた.従って,細胞系譜を生み出すための時間情報は,各神経芽細胞の中に組み込まれていることが明らかになった.そこで,Seven-upの一過的発現と細胞周期進行との関係を調べた.突然変異系統を用いて細胞周期の進行をを阻害すると,本来発現していない細胞系譜後期の神経芽細胞も高レベルのSeven-up mRNAを蓄積していた.DNA複製のサイクルを維持したまま細胞質分裂のみを阻害しても,やはり,Seven-upの一過的発現は失われた.これらの結果から,神経芽細胞は,細胞質分裂の際に細胞質因子の分配を用いてSeven-upの発現調節を行っていることが示唆された.

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] ROBO directs axon crossing of segmental boundaries by suppressing responsiveness to relocalized Netrin.2006

    • 著者名/発表者名
      M.Hiramoto, Y.Hiromi
    • 雑誌名

      Nature Neuroscience 9

      ページ: 58-66

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] seven-up controls switching of transcription factors that specify temporal identities of Drosophila neuroblasts.2005

    • 著者名/発表者名
      M.I.Kanai, M.Okabe, Y.Hiromi
    • 雑誌名

      Developmental Cell 8

      ページ: 203-213

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Cell-type specific utlization of multiple negative feedback loops generates developmental constancy.2005

    • 著者名/発表者名
      M.Iwanami, Y.Hiromi, M.Okabe
    • 雑誌名

      Genes Cell 10

      ページ: 743-752

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi