研究課題/領域番号 |
17200051
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 博一 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70174810)
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研究分担者 |
酒井 徹朗 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (10101247)
清水 真一 東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター, センター長 (70359446)
後藤 治 工学院大学, 工学部, 教授 (50317343)
古賀 信也 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (20215213)
門松 昌彦 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (60158847)
窪寺 茂 奈良文化財研究所, 文化遺産研究部, 室長(研究職) (00393372)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
35,880千円 (直接経費: 27,600千円、間接経費: 8,280千円)
2007年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2006年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2005年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 木造建造物文化財 / 森林資源 / 天然ヒノキ / 木材流通 / 解体修理 / 長尺大径材 / 天然更新 / 木材劣化 / 木曽ヒノキ |
研究概要 |
この研究は森林科学と文化財保存学にまたがる学際的な研究である。調査は需要サイドである文化財建造物からのアプローチと供給サイドである森林からのアプローチの両面からおこなった。 1)文化財修理用資材に使用される木材の形質を把握するための調査を和歌山県海南市の福勝寺、山口市龍福寺、取手市東漸寺などの解体修理現場において実施したところ、樹齢の高い木材が多く使用されていた。 2)上記、調査によって採集した部材をもとに古材の劣化調査および樹種の鑑定を行い、劣化に関する定量的評価を得た。 3)文化財の長尺大径材の使用実態を把握するため平安時代以降の社寺、近世以降の城郭および民家を対象に文献調査を行い、社寺の柱、大斗、虹梁、床板類、城郭の通柱、民家の小屋梁、中引梁に大径長大材が使用されていた。 4)修理用資材の供給可能量調査として、吉野地域における人工林大径材生産のための課題を明らかにした。 5)名古屋市内の製材所において木曽ヒノキの製材実験を行い、大径材の製材に際し、切断面の柾目、板目などの節の出かたを明らかにした。また、東海木材市場においてヒノキ天然木の辺材部の平均値を計測した。 6)供給量の逼迫が懸念される天然ヒノキに焦点をしぼり、長野県において現地森林調査を実施して大径樹の立地条件を解析した。また、赤沢自然休養林内の天然林6haの樹木位置図を作成し、天然更新の条件を解析した。また、ヒノキ天然木65本の上部直径を測定し、相対幹曲線を作成し、ヒノキの品質評価を行った。 8)森林所有者と文化財所有者を結ぶ情報交換の手段として、インターネット上のウェブサイトを立ち上げた。 9)修理用資材を安定的に供給するため、3カ所の大学演習林において文化財用備林の調査と設定を行った 10)4カ所の大学演習林において実験木24本を伐採し、檜皮の剥皮に伴う、ヒノキ立木への影響を評価した。 11)キャンパスプラザ京都においてシンポジウム「木の文化を支える森林」を開催し、本研究の成果を報告した。
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