研究分担者 |
奥村 晃史 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10291478)
今泉 俊文 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50117694)
隈元 崇 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (60285096)
堤 浩之 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60284428)
渡辺 満久 東洋大学, 社会学部, 教授 (30222409)
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配分額 *注記 |
36,920千円 (直接経費: 28,400千円、間接経費: 8,520千円)
2007年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2006年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2005年度: 16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
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研究概要 |
本研究は,従来の活断層研究により積み重ねられてきた断層の分布や構造に関する静的な断層モデルに対して,地震時の活断層の挙動に関する動的モデルを構築することを主たる目的とした.そのために,1)活断層の位置,形状,変位速度の分布を解明,2)断層変位量計測の新たな手法の開発,3)日本列島の活断層の変位量データベースの作成,4)活断層の挙動に関する動的モデルの検討,を具体的に行った.その結果,議論の多い活断層の不連続部や末端部において,大縮尺空中写真判読による見直しを実施し,これまで活断層の存在が確かではなかった岩国断層や西部や北九州地域の活断層をはじめ多くの活断層について,詳細な位置,形状を確定した.横ずれタイプと逆断層タイプのそれぞれの典型である阿寺断層および横手盆地東縁活断層系について,独自に空中レーザープロファイラーによるDEMを取得し,断層変位地形の把握,断層変位量の計測について,手法の利点と問題点を具体的に検討した結果,レーザー計測データを用いた断層変位地形の立体化が活断層認定に有効であり,正確な変位量の把握には変動地形学的手法の併用が不可欠であることが明らかになった.また,GPS地形測量装置や簡易レーザー計測装置(Handy Station)を用いた断層変位量計測を実施し,その有効性を検討した.さらに,既存の文献に記載された断層変位量などをもとに主要98活断層(帯)の活断層変位量データベースを構築した.これをもとに断層変位量分布の特徴を検討し,幾つかの活断層(帯)について地下のアスペリティの位置を推定した.これらの情報と活断層の幾何学形状から推定した断層の破壊開始点をもとに,主要活断層帯から発生する地震の動的モデルの試案を提示した.
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