研究課題/領域番号 |
17201015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
大西 武雄 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60094554)
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研究分担者 |
大西 健 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50152195)
高橋 昭久 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60275336)
松本 英樹 福井大学, 医学部, 助教授 (40142377)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2007年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2006年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2005年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | 放射線 / アポトーシス / 細胞死シグナル伝達 / 細胞生存シグナル伝達 / 分子標的 / 細胞死シグナル / 生存シグナル / 放射線増感 |
研究概要 |
目的 細胞生存にかかわるシグナル伝達因子(PI3-K、MAPキナーゼ、Akt、XIAP、ヒートショックタンパク白質(Hsp))およびDNA修復系因子の機能発現をsmall interference RNA(siRNA)あるいはシグナル伝達阻害剤により特異的に制御するとともに、重粒子線・温熱を用いて効率よくがん細胞に放射線誘導アポトーシスをp53非依存的にもたらすことを検討する。 方法 正常型あるいは変異型p53遺伝子をヒト非小細胞肺癌H1299細胞およびヒト舌扁平上皮癌SAS細胞に導入してp53遺伝子型のみ異なる細胞を作製し実験に用いる。NBS1あるいはXIAP標的siRNAを細胞内に導入してX線感受性・温熱感受性とアポトーシス誘導をコロニー形成法、ウエスタンブロッド法、免疫蛍光染色法、ヘキスト染色法等で調べた。さらに、PI3-K特異的阻害剤LY294002、MAPキナーゼ特異的阻害剤PD98059、SB203580およびHsp特異的阻害剤Geldanamycilの放射線増感およびアポトーシス増強作用について同様の方法を用いる。さらに重粒子線単独照射によるアポトーシスを測定する。 結果 1.NBSIあるいはXIAP標的siRNA導入により放射線誘導caspese-3活性化、PARP断片化および放射線誘導アポトーシス、放射線増感力がP53非依存的に増強された。 2.LY294002にはp53非依存的放射線/温熱増感作用と放射線/温熱誘導アポトーシスの増強作用、PD98059にはSB203580によるp53非依存的温熱増感作用が見られた。 3.重粒子線照射により、p53非依存的アポトーシス誘導が見られた。 考察 細胞生存にかかわるシグナル伝達因子を標的としたNBSIあるいはXLAP標的siRNAおよびシグナル伝達阻害剤と放射線併用処理、さらに重粒子線によってp53非依存的にアポトーシス誘導が見られた。悪性度の高いがんに対してこれらの治療が有用であることが示唆された。
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