配分額 *注記 |
47,970千円 (直接経費: 36,900千円、間接経費: 11,070千円)
2007年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2006年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2005年度: 23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円)
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研究概要 |
本研究では,研究代表者らが提起した,界面を利用した自己組織化現象による中空粒子作製方法であるSelf-assembling Phase Separated Polymer(SaPSeP)法を発展させ,シェル層に開口部を有するミクロンサイズのカプセル粒子の生成法を詳細に検討し,従来のカプセル化法では追従できない独自技術に発展させるとともに,本手法で作製した中空粒子を1液型接着剤や蓄熱材料としてなど実利用を目指した機能性中空高分子微粒子材料として応用展開していくことを目的として研究を遂行してきた。 科学研究費補助金の交付を受けた平成17年度からの3年間でシェル層に開口部が形成されるメカニズムを推定することができた。さらに,電子表示材料への応用を見据えた高光散乱性を有する二酸化チタン含有複合中空高分子微粒子の合成や,蓄熱材料としての応用を考えるパラフィンカプセル粒子の合成のみならず,既存蓄熱材カプセル粒子が有する潜熱量減少や過冷却現象の問題解決法を見出してきた。また,これまでに提起し,実用化されているスチレン-メタクリル酸共重合体粒子のアルカリ/酸二段階法,またはアルカリ/冷却法による多中空高分子微粒子の作製法よりも,より簡便に単純なスチレン単独系において後処理も必要なく中空化できることを見出した。本作製法は,工業化にあたり,簡便なだけではなく,使用する試薬が減少することから,環境面からも有利であり,期待される。 以上の結果は,既に8報の学術論文に掲載され,3報が投稿中である。さらに42件の口頭発表(内11件は国際学会)を行うなど,多大な成果を挙げることができた。
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