研究分担者 |
神田 順 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80134477)
森 保宏 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30262877)
中村 晋 日本大学, 工学部, 教授 (40307806)
大鳥 靖樹 電力中央研究所, 地球工学研究所, 主任研究員 (60371431)
岩崎 良二 東京大学, 大学院・工学系・研究科, 助教 (60011160)
|
配分額 *注記 |
33,540千円 (直接経費: 25,800千円、間接経費: 7,740千円)
2007年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2006年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2005年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
|
研究概要 |
平成19年度は,1)同一地点もしくは分散する複数対象の同時破壊を考慮した地震リスク評価手法の構築,2)複数自然災害の重合の表現手法の構築を中心に検討を行った。 1)については,地震ハザード評価の高度化と都市システムのリスク評価手法の構築の2つに分けられる。前者では,ベイズ更新理論を用いた特定サイトでの地震ハザード評価手法の構築や地震動の包絡形のモデル化の検討を行った。後者では,地震動強さの空間相関構造や応答スペクトルの周期間相関構造,複数建物の耐力の相関等を考慮することで,同時破壊確率を精度良く評価する評価手法を構築した。また,相互連関する都市システムとして大学キャンパスを取り上げ,特に,電力システムや情報ネットワークの地震リスク評価を行った。構築した手法によりこれらの影響を適切に考慮することができ,各指標間の相関構造や機能の相互連関が地震リスク評価結果に大きな影響を及ぼすことを明らかにした。 2)については,複数災害の同時発生時のリスク評価手法の構築と地震の余震による被害拡大の評価手法の構築の2つに分けられる。前者では,自然災害による損失を,一辺が被害の大きさ,他辺が復旧時間で表わされる矩形パルスでモデル化し,時間軸上でランダムに発生する確率過程としてモデル化し,後者では,余震による建物被害の拡大をマルコフ連鎖でモデル化し,余震の発生を考慮することで地震リスクが大きく増大することを示した。
|