研究課題/領域番号 |
17202009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
各国文学・文学論
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
水野 善文 東京外国語大学, 外国語学部, 助教 (80200020)
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研究分担者 |
坂田 貞二 (坂田 真二) 拓殖大学, 商学部, 教授 (80109751)
臼田 雅之 東海大学, 文学部, 教授 (60151867)
徳永 宗雄 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70143998)
石田 英明 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (80255976)
高橋 孝信 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10236292)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
26,910千円 (直接経費: 20,700千円、間接経費: 6,210千円)
2007年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2006年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2005年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
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キーワード | 南アジア文学史 / 文学と歴史 / 文学理論 / 文学的環境 / 文学の享受者 / 歴史資料 / 口頭伝承 / 国際情報交換 / 歴史と文学 |
研究概要 |
古代から現代にいたるまで、甚だ複雑な言語状況のなかで展開してきたインド文学の、わが国における総合的な共同研究を緒に付けることができた。分担者、協力者あわせて30名ほどが参集する研究会を計6回開催したほか、日本南アジア学会の全国大会で2回パネルを設営し、異なるディスィプリンの研究者たちへむけて、文学が文化史研究上必須であることの意識喚起もおこなった。そのほか、国際シンポジウムを開催して現代文学の最新の動向を広く紹介することもできた。 本研究を通して新たに得られた知見は、以下のようにまとめられよう。 1.インドの文学は、言語の差異で隔てられるものではなく、様々なジャンルにわたって相互の連関のなかで位置づけられるべきものであるから、諸言語の横断的視点が不可欠であった。言語をこえて文芸が伝承される過程には、口頭伝承がとりわけ大きな役割をになっていた。 2.言語横断的に伝承された文芸を、文化史的脈略で読み解くさいにポイントとなるある種のコードは、シャーストラ(諸理論書)などの汎インド的伝統文化の賜物である文献のなかにも潜んでおり、いわゆる文学プロパーではない諸文献も、照合対象として研究しなければならない。 3.文学作品の記述内容から歴史的事実を汲み取ることは、史書なきインドとはいえ、皆無ではない。しかし、作品そのものの存在を、いわゆる受容理論に基づくなどして分析を加えることで、その作品の歴史性、およびそれを取り巻く歴史を鮮明にすることができる。 こうして明らかになった諸点は、今後の更なる研究の進むべき方向を示してくれた。今後も共同研究を継続していきたい。
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