研究課題/領域番号 |
17203028
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
金井 壽宏 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80135780)
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研究分担者 |
三品 和広 (三品 和弘) 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40283155)
上林 憲雄 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00243296)
原 拓志 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60252756)
平野 光俊 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10346281)
高橋 潔 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90298555)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
47,970千円 (直接経費: 36,900千円、間接経費: 11,070千円)
2007年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2006年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2005年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
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キーワード | コア人材 / 競争力 / 人材育成 / 国際比較 / 戦略不全 |
研究概要 |
長らく停滞した後、再復興期に入った日本の産業社会の活力の向上のため、企業の持続する競争優位性の元となる組織能力を再構築する必要がある。従来この議論は、たとえばリソースベースの経営戦略論として論じられてきたが、本研究では、組織能力構築に真に貢献できる、企業のコア人材、とりわけ経営人材と高度専門職人材に焦点を合わせて、人材の体系的な育成に関する理論的・実証的研究をおこなった。国家レベルの競争力を高めるうえで人材育成が果たす役割について米国を主たる比較研究も実施した。 その結果、第1に、戦略の成功の問題は、人材育成の問題と切り離しては考えられないことが確認された。戦略的人的資源管理という名のもとに、戦略とリンクしてひとの問題を扱う重要性が示唆されてきたが、その育成内容は、次期経営幹部候補の体系的な育成、またその育成プロセスの加速化に焦点をあわせる研究が有望であることが判明した。また、どのように経営人材になるかという問題だけでなく、より早く最高経営責任者になり、より長く采配を振るう機会を与えることの重要性も確認された。第2に、経営人材、高度専門職人材を問わず、コア人材の育成は、フォーマルな座学の育成とのかかわりをけっして軽視することはできないが、産業のなかで、また個別の企業のなかで、いったいどのような仕事をどのような時期にだれのもとで経験するかという点がいっそう重要である。したがって、リーダーシップ開発の問題も、高度専門職の育成の問題も、なんらかの「経験の理論」にも裏付けられる必要があることがわかった。第3に、大きな展望としては、経営学におけるシステムに目を向ける視点と、ひとの問題を照射する視点とが今後は、意味ある形で統合されると、真に国家レベルの復興に経営学も貢献しうることが示唆された。経営学における人材育成を天下国家レベルの国の活力に結びつける研究への橋頭堡となった。
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