配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2007年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2006年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2005年度: 25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
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研究概要 |
主要な研究成果を以下に列記する. 1.集光機能型ナノ分子の開発:人工光合成分子素子や高効率光電変換分子素子の開発を目指し,高い集光能を有するナノ分子として高溶解性フタロシアニン化合物の開発を行った.従来のフタロシアニンのベンゼン環の代わりにチオフェン部位をc縮環し,そのα位を選択的にアルキル化したチオフェン縮環ポルフィラジンの合成に初めて成功し,また各種の溶液物性の検討に加え,単結晶X線構造解析を行った.構薄膜での物性調査のため,溶液法により試作した有機FET素子において,銅-フタロシアニン蒸着膜を超える電界効果移動度が認められた. 2.ナノ共役分子の自己組織化による機能化(ナノ分子の増感色素への応用):ナノ分子の機能化として色素増感太陽電池への応用を試みた.種々の鎖長(4,8,12量体)のオリゴチオフェンにカルボン酸をアンカーとして導入し,二酸化チタン上へ吸着させてセルを作製し特性を評価した.4から8量体では,オリゴチオフェン鎖の伸長に伴い効率は向上するものの(最高で1.5%@AM1.5程度の光電変換効率を達成),12量体とするとオリゴチオフェン部の酸化電位が下がりすぎるため効率が低下した. 一方,カルボン酸の代わりにシアノプロペン酸を導入した系では,4,8,12量体としても効率が低下せず,12量体において最高で光電変換効率4.0%@AMに達した. 3.自己組織可能を有するナノ分子の有機電界効果トランジスタへの応用:縮合多環系に長鎖アルキル基を導入したナノ分子が溶液の塗布により基板上で自己組織化した層状構造体を形成すること見出した.これをチャネルに用いた薄膜トランジスタでは縮合多環構造により特性が大きく変化するものの,最高で溶液プロセス有機トランジスタとしては最高の2.7cm^2/Vsの移動度をもつことが分かった.
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