研究課題/領域番号 |
17205022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻井 敬亘 京都大学, 化学研究所, 教授 (00217308)
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研究分担者 |
大野 工司 京都大学, 化学研究所, 助教 (00335217)
後藤 淳 京都大学, 化学研究所, 助教 (20335219)
岸田 晶夫 東京医科歯科大学, 生体工学研究所, 教授 (60224929)
山元 和哉 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40347084)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
49,530千円 (直接経費: 38,100千円、間接経費: 11,430千円)
2007年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2006年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2005年度: 30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
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キーワード | バイオインターフェース / ポリマーブラシ / 濃厚ブラシ / リビングラジカル重合 / 表面改質 / タンパク吸着 / 細胞接着 / トライボロジー / ポリマーブラン / 末端機能化 / グラフト重合 / 水溶性ポリマー / 潤滑 / 脂質膜 / コンビナトリアル手法 |
研究概要 |
リビングラジカル重合(LRP)の利用により、長さの揃った高分子鎖を飛躍的な高密度で(従来技術より約1桁高く)固体表面にグラフト重合することが可能となった。本研究では、この高密度グラフト表面(濃厚ポリマーブラシ)の構造・物性における新規性と分子設計における多様性を活用して、自在な機能設計が可能な次世代バイオインターフェースの創製を目指し、関連基礎研究を実施した。これまでの主な成果は下記のとおりである。 (1)各種の親水性ポリマーの濃厚ブラシを合成し、そのタンパク吸着特性を検討した結果、濃厚ブラシ特有のサイズ排除効果がタンパクの非特異的吸着を大幅に抑制することを見出した。 (2)これらの親水性濃厚ブラシに対するマウス由来L929繊維芽細胞の接着特性を検討した結果、準希薄ブラシに比べて細胞接着を飛躍的に抑制されることを明らかにした。 (3)親水性濃厚ブラシの膨潤特性を明らかにするとともに、アルキル二本鎖を有する脂質類似型末端基の導入とリン脂質二分子膜の自己組織化を検討した。より効果的なブラシ末端の化学変換を目指して、テルル系LRPの表面グラフト重合への応用も検討し、濃厚ブラシの形成を確認した。 (4)濃厚ブラシ表面-ゲル対向系において、マクロスコピックにも極低摩擦特性を発現させることに成功した。 (5)感温性高分子であるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の濃厚ブラシの合成に成功し、膨潤特性、摩擦特性、タンパク吸着特性を明らかにした。 (6)コンビナトリアル・ブラシ表面の構築に向けて、密度傾斜開始基固定化ならびに鎖長傾斜重合に成功するとともに、濃厚ブラシ設計において重要となる、濃厚/準希薄ブラシの境界密度領域を決定した。 (7)各種高分子基材(ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリプロピレンなど)や各種金属基材(ステンレス、コバルトクロム合金など)に濃厚ブラシを付与する合成ルートを確立した。
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