研究課題/領域番号 |
17206007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本多 信一 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90324821)
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研究分担者 |
片山 光浩 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70185817)
大門 秀朗 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (20324816)
尾浦 憲治郎 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 特任教授 (60029288)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
44,070千円 (直接経費: 33,900千円、間接経費: 10,170千円)
2006年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2005年度: 34,320千円 (直接経費: 26,400千円、間接経費: 7,920千円)
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キーワード | 単層カーボンナノチューブ / ガスセンサー / 吸着機構 / 極微量検知 / 高スループット / 酸化・還元性ガス / 選択検知 / 成長形態 / 触媒金属修飾 / 酸化性ガス / Langmuirの吸着等温式 |
研究概要 |
近年、環境汚染ガスによる地球環境問題が注目されており、工場や自動車からの排出ガスの規制が懸案の課題になるに伴い、汚染ガス検知機器の分析限界の向上が要求されている。このような要請に応えるためには、従来の半導体式ガスセンサーではなく、センシングのコア材料として、実効表面積の大きいカーボンナノチューブ(CNT)を応用することが有望となる。 そこで、本研究では、ガス吸着機構の表面科学的な解明にもとづき、CNTによる極微量ガスセンシング技術を開拓することを目的とした。特筆すべき結果として、以下の新しい事実が得られた。 (1)熱化学気相成長法により、単層CNTを櫛形電極付きアルミナ基板上に直接成長させた単層CNT薄膜ガスセンサーを開発し、NO_2などの酸化性ガスに対しppbオーダーの超高感度、室温動作、高スループット作製、高速応答・回復など、優れたセンシング特性をもつことを実証した。さらに、特定のガス種の検知に向けて、触媒金属(Pt)を単層CNT表面に修飾したガスセンサーを作製し、還元性ガスであるCOに対して、1ppmの極微量検知に成功した。 (2)単層CNTへのガス吸着機構を解明するために、大気中での外乱を避け、規定された条件下(真空中)で、NO_2に対する応答特性を評価した結果、大気中での場合と比べて、センサー感度がおよそ1.4倍高くなることがわかった。さらに、0.1ppbオーダーの濃度まで検知可能であった。この要因として、真空中では検知対象ガス以外のガス分子の影響を受けにくく、単層CNTの表面が清浄であるため、単層CNT薄膜ガスセンサー本来の性能が得られたものと考えられる。
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