研究課題/領域番号 |
17206016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西山 秀哉 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20156128)
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研究分担者 |
早瀬 敏幸 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30135313)
佐藤 岳彦 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (10302225)
徳増 崇 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (10312662)
高奈 秀匡 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (40375118)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2005年度: 31,330千円 (直接経費: 24,100千円、間接経費: 7,230千円)
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キーワード | プラズマ / 機能性流体 / マルチスケール / ナノ粒子 / 複雑干渉 / 界面 / 仮想実験 / 融合化 |
研究概要 |
本研究では、機能性流体である「プラズマ流動システム」について、プラズマ流体とマクロスケールの壁面や界面及びナノ・マイクロスケール粒子やラジカル活性種との時空間ナノからマクロスケールまでの「マルチスケール干渉」に特化した「マルチスケール制御法」や「計算と実験との統合手法」に特化した「マルチスケール統合解法」により、プラズマ流動システム解析を行った。得られた結果を要約すると、以下のようになる。 1.非熱高速成膜プロセスの高度化や先進歯科虫歯治療を目的として、微小空間でのナノ・マイクロ粒子高速熱流動モデル、皮膜形成モデルを統合し、衝撃波との複雑干渉を考慮した全プロセスモデルを構築した。実時間数値実験により、微小空間で衝撃波発生下でもナノ・マイクロ粒子が静電加速し、ナノ粒子の輸送や皮膜形成制御に静電効果が有効であることを示した。また、基板にキャビティーがある場合のキャビティー内の流動場と粒子堆積機構を数値実験とコールドスプレー実験により明らかにした。 2.内燃機関の希薄燃焼促進や表面改質、漂白や滅菌応用を目的として、数十から数百W程度の消費電力で酵素及び窒素ラジカルを発生する小型パルスアーク放電トーチ及びオゾンを発生する誘電体バリア放電トーチを開発し、4件の特許出願をした。種々のラジカル濃度への印加電圧や周波数の影響も明らかにした。また、電子衝突や熱解離を考慮した簡素化した熱流体反応モデルを構築し、実験とも比較しながらオゾン、酸素ラジカル、NOx濃度の経時変化を明らかにし、特に自動車プラズマ先進技術へ貢献した。 3.プラズマ流動システムとして、ガス遮断器の小型化及びアーク溶融プロセスの最適化を目的として、実機の形状や作動条件を考慮したリアルタイム仮想実験を行った。ガス遮断器では、排気筒内に最適な粗さ処理をすることにより、数十ms程度の短時間で排熱ガスの冷却性能向上により産業界ヘガス遮断器小型化の可能性を示した。また、アーク溶融プロセスでは、アーク流と衝突干渉する溶融界面の表面張力や固液共存相を考慮することにより、作動条件や電極形状の溶融プロセスへの影響を明らかにし、溶融構造が実験値とよく一致した。本研究は、溶接学会より受賞した。
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