研究課題/領域番号 |
17206038
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
石田 誠 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30126924)
|
研究分担者 |
澤田 和明 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40235461)
高尾 英邦 豊橋技術科学大学, インテリジェントセンシングリサーチセンター, 准教授 (40314091)
川島 貴弘 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (50378270)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
50,180千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 11,580千円)
2007年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2006年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2005年度: 26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
|
キーワード | スマートセンシングチップ / 三次元微細針電極 / 単結晶シリコンプローブアレイ / VLS選択成長 / 生体細胞電位計測 / 脳神経科学 / MOSFET on Si(111) / マイクロ・ナノテクノロジー / スマートセンシンダチップ |
研究概要 |
神経細胞活動計測において、生体組織内の空間的な電位分布を多点で同時に計測するための電極開発が必要とされている。本研究では、選択シリコン(Si)vapor-liquid-solid(VLS)成長を用いた神経電極を提案してきている。この技術により、Siプローブのサイズ、長さ、位置の制御、微細プローブ電極としてのアレイ化が可能となり、また標準的なCMOSプロセスを用いた同一基板上信号処理回路の一体化が可能となる。本研究期間では、VLS成長を用いた神経電極技術の実現に向けて、以下に示す知見を得た。 ・Si(111)基板上に製作したMOSFETのMOS界面特性に着目し、フッ素注入処理及び長時間の水素雰囲気での熱処理を用いることで、Si(100)基板上に製作したMOSFETと同等の電気的特性を確認した。 ・In-situドーピングVLS成長法の提案。Siガス(Si_2H_6)にPH_3ガスを混入し、成長温度700℃以下で10^19/cm^3の低抵抗Siプローブを実現。また、B_2H_6ガスを用いることで、10^17/cm^3のP型Siプローブを実現した。 ・バッファアンプとしてOn-chipインピーダンス変換回路を搭載。チップ被覆、実装までを行い生体同様の生理溶液中での電気的特性を検討した。増幅率の確認と細胞外電位100μV以下の電位取得を確認した。 ・ワイヤレスの基礎技術として、Si基板上にコイルなどを形成したワイヤレス信号伝搬システムの構築を行った。本結果より、300MHzでの信号の送受信が可能であることを確認している。 ・長さの異なる3次元プローブを既存のICプロセスにより配線チップ上に形成、またプローブの電気特性、機械的特性を評価し、実際の生理実験で試用できることを示した。 ・組織内薬液投与を目的とし、これまでの電極チップに薬液投与用のマイクロチューブアレイをICプロセスで集積化した。チューブ薬液吐出特性、機械的特性を考察し、実際の生理実験で使用できることを示した。 このように本研究期間で得られた研究成果は非常に多く、また本提案電極デバイスのみでなく、多くの課題を残す神経電極の分野への貢献も多いと考える。このような神経電極デバイスは、脳内の解析、細胞レベルの電極ツール、更に近年ではブレインマシン・インタフェース(BMI)研究用の電極デバイスとして期待が大きい。
|