配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2007年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2006年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2005年度: 33,540千円 (直接経費: 25,800千円、間接経費: 7,740千円)
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研究概要 |
近年通信ネットワークの普及と発展に伴って,移動無線通信においても高速通信システムの構築が望まれているが,無線通信の高速化には限界がある.この限界を克服するために,アダプティブアレーアンテナの携帯端末への適用が期待されている.本研究では,端末筐体の影響を考慮してアレーアンテナ素子間の相互結合などの特性解析を行い,相互結合の補償法を開発すると共に,携帯端末搭載アダプティブアレーアンテナの限界を明らかにすること目的とした. 1.移動端末に搭載されたアンテナ素子間の相互結合の補償 相互結合の補償法として,予め相互結合をデータとして保存し,これを用いて相互結合を含めたアレー素子指向性を求める手法を提案した.また,この手法の妥当性を検証するために,移動端末にモノポールアンテナと板状逆F形アンテナを搭載した場合について,MUSICアルゴリズムに基づいた到来波の方向推定を行い,高精度で推定が可能であることを示すと共に,複数のモノポールアンテナを用いた実験によりこれを確認した. 2.携帯端末搭載アダプティブアレーアンテナの限界に関する検討 申請者らの研究グループが試作した2.45GHz帯W-CDMA用アダプティブアレー受信機を用い,干渉波の抑圧効果を実験的に評価した.受信アレーアンテナ素子として地板上の4素子モノポールアンテナを用い,伝搬環境として見通し内環境及び見通し外環境の2種類について,アレー素子間距離を変化させて詳細な伝送実験を行った.その結果,見通し内環境では素子間距離が0.25λ(λは波長)であっても十分な干渉波抑制効果が期待できるが,見通し外環境では素子間距離が0.5λ以上必要であることを明らかにした.さらに,平成17年度に開発した次世代高速無線LAN用の周波数領域等化技術とアダプティブアンテナアレー技術を用いた送受信機を用いて伝送実験を行い,干渉波の抑圧効果を評価した.
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