研究課題/領域番号 |
17206065
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮山 勝 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20134497)
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研究分担者 |
野口 祐二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (60293255)
鈴木 真也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (70396927)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
43,160千円 (直接経費: 33,200千円、間接経費: 9,960千円)
2007年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2006年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2005年度: 18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
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キーワード | ナノ材料 / 燃料電池 / キャパシタ / プロトン伝導体 / 層状結晶 |
研究概要 |
単層ナノシートを導電性基板に繰り返し付着させリチウム挿入脱離による電気容量を測定した結果、チタン酸ナノシートでは約40nmまで、マンガン酸ナノシートでは約10nmまでの積層体で理論容量またはそれを超える容量が観測された。積層数の増加とともに容量は減少し、バルク体での値に近づくことが分かった。泳動電着法により、緻密で平坦表面をもつ厚さ約100nm以下のチタン酸ナノシート積層膜を短時間で得ることに成功した。 チタン酸ナノシートとマンガン酸ナノシートの混合再積層体の合成に成功した。その混合再積層体ではチタンとマンガンの両者がそれぞれ酸化還元反応を起こすとともに、単独では見られない電位での反応が確認され、従来にはない充放電特性が発現する可能性が示唆された。 チタン酸のナノシート再積層体と導電性カーボンの複合体からなるリチウムイオン二次電池電極は、大電流密度での充放電においても容量低下が少ない高速充放電特性を示した。また、多孔質炭素の孔内壁にマンガン酸ナノシートを積層固定化した複合電極では、高比表面積、短いイオン拡散距離、高電子伝導性により、通常の容量を維持したまま1kW/kgを超える高出力が得られた。 層状リン酸ジルコニウムを剥離させたナノシートを、耐熱性ポリマーであるスルホン化ポリエーテルエーテルケトンに分散させ、プロトン伝導性複合膜を作製した。複合化により水への安定性と耐熱性が向上した。飽和水蒸気下150℃において十分に高い導電率を示し、中温度作動型燃料電池用電解質膜として利用可能であることが分かった。 層状ペロブスカイト酸化物を層剥離することにより、Bサイトイオンが異なる2種類のナノシートを合成した。それの再積層により超格子構造が形成され、通常の固相法により得られるランダム構造体とは異なる誘電率を示すことを明らかにし、新規誘電体の創製に有効であることを示した。
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