研究課題/領域番号 |
17206097
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡 芳明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40011225)
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研究分担者 |
越塚 誠一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80186668)
劉 傑 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (50376505)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
27,430千円 (直接経費: 21,100千円、間接経費: 6,330千円)
2007年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2006年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2005年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 沸騰水型軽水炉 / 気液二相流 / 環状噴霧流 / 液膜ドライアウト現象 / 液滴発生条件 / 液滴発生率 / 機構論的シミュレーション / 格子・粒子ハイブリッド法 / 粒子法 / 限界熱流束 / ドライアウト / 液滴衝突 / 表面張力 / 濡れ性 / 熱伝導 / 格子法 / ハイブリッド法 / フラッディング |
研究概要 |
液膜ドライアウト現象は沸騰水型軽水炉の安全と設計上の重要課題である。その定量的な予測には液膜流量の解析が必要であり、実験相関式に依存しない汎用性のある手法が強く求められている。平成17年度はまず、気相の流れと液膜流れ、およびそれらの相互作用を解析できる格子・粒子ハイブリッド法を開発した。本手法の妥当性を確認するために気液対向流のFlooding現象を解析した。最高液膜高さは気相部圧力勾配の増加に伴ってほぼ線形に増加しており、従来の知見を再現できた。また、Flooding発生条件に関するWallisの実験式と本研究の計算結果がほぼ一致した。 ドライアウト発生後に再付着する液滴による燃料棒の除熱も安全上重要である。平成18年度は液滴の加熱壁面への衝突を粒子法で解析し、除熱量を計算した。熱伝導モデルと蒸発モデルの妥当性を静的・動的なモデルで確認した。複数の接触角およびウェーバー数の条件下で液滴の加熱面への衝突を解析した。まず蒸発を考慮しない条件で各種パラメータが除熱量に与える影響を調べた。次に蒸発を考慮して解析し、壁面温度が比較的低い条件では実験結果と同様の液滴形状と滞在時間が再現できた。 平成19年度は、液膜から液滴が分離する現象(エントレインメント)を解析できる格子・粒子ハイブリッド法を開発した。液相を粒子、気相を格子で表現し環状流を解析した。気液の速度差に起因する界面の不安定性によるエントレインメント現象が初めて確認された。この発生限界を既存の実験相関式と比較し、良い一致を得た。液滴発生率をいくつかの実験相関式と比較したが、定量的に良い一致は得られなかった。計算体系および粒子数が小さすぎることが原因と考えられ、今後の課題である。
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