研究分担者 |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (10271751)
服部 正平 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科情報生命科学専攻, 教授 (70175537)
菅原 秀明 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBL研究センター, 教授 (80231372)
阿部 貴志 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助教 (30390628)
渡辺 純一 東京大学, 医科学研究所, 助教 (20201189)
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
服部 雅一 京都大学, 生命科学研究所, 助教授 (40211479)
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配分額 *注記 |
48,750千円 (直接経費: 37,500千円、間接経費: 11,250千円)
2007年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2006年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2005年度: 20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
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研究概要 |
牛小型ピロプラズマ原虫、Theileria orientalisの全ゲノムを解読する目的で研究を行った。Whole Genome Shotgun Analysisにより111,954リードのゲノムDNA断片情報を得て、これを整列させ、最終的に80のコンティグとした。さらにギャップクロージングの結果、4本の染色体の完全解読に至った。ゲノムサイズ全長は8,983,596bp(染色体1:2,746,313bp,染色体2:2,216,979bp,染色体3:2,19,511bp,染色体4:2,0,793bp)であった。また、ピロプラズマステージに発現するmRNAについてOligo-capping法、V-Trapper法により完全長cDNAライブラリーを作製、解析し、27,478リードのEST情報を得た。さらに、ESTをゲノム上にマッピングし、3種類の遺伝子予測ソフトで染色体上に存在する遺伝子を予測、それに基づいたオートアノテーションとマニュアルでの校正を実施した。その結果、約3,900の遺伝子領域を確定させた。またゲノム構造比較ソフトによりTheileria parva,T.annulataとのゲノム構造の比較を行った結果、前2者で複数遺伝子コピーが存在する遺伝子がT.orientalisではシングルコピーであること、サブテロメア領域の構造に大きな違いがあることが明らかにできた。 これと並行してT.aparva,T.annulataとのシンテニー解析により、T.orientalisのシゾント、スポロゾイト表面抗原遺伝子を同定した。また、相同性解析の結果見出されたT.orientalis赤血球バンド3結合性タンパク質相同遺伝子(TpSCOP)の機能解析を実施し、本分子がリンパ球アクチンに結合すること、またアポトーシス抵抗性に関与することを見出した。
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