研究課題/領域番号 |
17209005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80090471)
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研究分担者 |
楠原 洋之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (00302612)
林 久允 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (10451858)
前田 和哉 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (00345258)
設楽 悦久 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 講師 (00306656)
滝川 一 帝京大学, 医学部, 教授 (70197226)
大貫 玲子 東京大学, 大学院薬学系研究科, 助手 (70361607)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
49,660千円 (直接経費: 38,200千円、間接経費: 11,460千円)
2007年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2006年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2005年度: 23,660千円 (直接経費: 18,200千円、間接経費: 5,460千円)
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キーワード | 代謝酵素 / トランスポーター / 利尿薬 / HIV治療薬 / 腎排泄 / 薬物間相互作用 / Mrps / 胆汁排泄 / 小腸吸収 / Mrp3 / Mrp4 / SULT / CYP3A4 |
研究概要 |
本研究では、肝臓・腎臓・小腸といった薬物の吸収や排泄に重要な臓器における代謝酵素・トランスポーターの協調的な役割について定量的に考察するための基盤構築を目標とした。腎臓においては、LLC-PK1細胞に取り込みトランスポーターOAT1,OAT3を発現させることで経細胞輸送が観察できる系を構築し、種々の化合物のapical側のトランスポーターの関与を示唆した。また、apical側のトランスポーターとしてMrp4に着目し、adefovirやceftizoximeなどの排出に関与していることをノックアウト動物を用いた解析から明らかにした。肝臓については、代謝酵素のヒトにおける発現誘導時のクリアランス予測法を確立し、CYP3A4誘導時の薬物動態の予測が良好に出来ることを示した。さらに、肝血管側のトランスポーターであるMrp3が、fexofenadineやmethotrexateといった未変化体薬物の動態に影響することをノックアウト動物や遺伝子発現系を利用して、初めて実証した。さらに、小腸においては、排出トランスポーターBCRPと硫酸抱合酵素SULTの発現分布が共に小腸下部に多いことを示すとともに、4-MUSやminoxidil sulfateなど硫酸抱合体の管腔側への排出が小腸下部で多いことを実証し、SULTとBCRPによる協調的な異物解毒機構を明らかにした。さらに、BCRPは、dantrolene, prazosinのような薬物や、MelQx,PhIPのような発がん性物質をも基質とし、脳内・精巣内への分布を決めるトランスポーターとしても機能していることを示した。また、その排出は、P-gpとBCRPで化合物の物性により寄与が決まることも示した。また、小腸内におけるCYP3A4の薬物間相互作用を定量的に示すための方法論を構築し、midazolamとketoconazoleの薬物間相互作用を、見かけの消化管容積を導入することで、良好な予測が可能となることを示した。
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