研究課題/領域番号 |
17209010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大野 茂男 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (10142027)
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研究分担者 |
平井 秀一 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (80228759)
鈴木 厚 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (00264606)
水野 恵子 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90221803)
秋本 和憲 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70285104)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
51,350千円 (直接経費: 39,500千円、間接経費: 11,850千円)
2006年度: 24,570千円 (直接経費: 18,900千円、間接経費: 5,670千円)
2005年度: 26,780千円 (直接経費: 20,600千円、間接経費: 6,180千円)
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キーワード | ナンセンス変異 / mRNA分離 / mRNAサーベイランス / p53 / プロテインキナーゼ / リン脂質キナーゼ / RNAヘリカーゼ / ATPアーゼ |
研究概要 |
酵母や線虫などの遺伝学的な解析をきっかけとして、タンパク質をコードするmRNAの品質(塩基配列の異常)が、翻訳に先だってチェックされ、ナンセンスコドンを有する異常なmRNAは特異的に分解・排除されるという驚くべき機構があることが明らかとなっている。この機構は、mRNAの品質監視機構(mRNAサーベイランス)(NMD, nonsense-mediated mRNA decay)と呼ばれ、遺伝子の変異や発現過程の誤作動から細胞を守る防御機構の一環であると考えられる。しかし、mRNAサーベイランス機構の分子機構の詳細は未だに不明であるし、その生理的意義、病理的意義についてもほとんど明らかとはなっていない。 私たちはSMG-1というプロテインキナーゼが、mRNAサーベイランスの主役を演じているとの発見に端を発して、その役割の解析を通じて、mRNAサーベイランスにおける異常mRNAの認識の分子機構の解析を進めると同時に、その成果をもとにして、mRNAサーベイランスを操作する方法を開発してきた。本研究においては、これらの研究成果を踏まえて、mRNAサーベイランス機構の最大のなぞである、「細胞はどのようにして正常なmRNAとナンセンスmRNAとの1塩基の違いを見分けているのか?」という疑問の解明に挑戦しその機能を明らかとした。さらに、SMG-1という巨大プロテインキナーゼの構造機能相関を明らかにした。また、分子機構の解明の過程で得られたサーベイランス機構の操作技術を利用して、ヒト遺伝性疾患におけるmRNAサーベイランス機構の位置づけや、診断・治療への可能性、新規疾患関連遺伝子の検索や診断への応用の可能性、癌の分子標的候補としての可能性を探る事を目的で、Ullrich型筋ジストロフィーの患者細胞を用いて、siRNAによるmRNAサーベイランス抑制が疾患症状の改善につながる可能性を確認した。
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