研究課題/領域番号 |
17209064
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山本 照子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00127250)
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研究分担者 |
上岡 寛 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 準教授 (80253219)
出口 徹 東北大学, 講師 (30346457)
菅原 康代 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70379775)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
39,780千円 (直接経費: 30,600千円、間接経費: 9,180千円)
2007年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2006年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2005年度: 19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
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キーワード | 骨細胞 / 歯の移動 / 機械的刺激 / 矯正力 / 3次元的立体構築 / 3Dコラーゲンゲル培養 / 骨芽細胞 / OB7.3 / ネットワーク / メカニカルストレス / 3次元培養 / 細胞骨骼 / 3次元立体構築 |
研究概要 |
細胞外pH(pHo)および細胞外カルシウム([Ca^<2+>]e)が骨細胞の細胞間コミュニケーションになんらかの影響を与えると仮定し、ニワトリ胚より取り出した生骨組織中の骨細胞に対してFluorescence Replacement After Photobleaching解析(FRAP)を行った。結果、1.FRAPを行う領域の骨細胞はどの突起にもGJが観察され、分布に偏りは見られなかった。2.生骨組織内で骨細胞のFRAPが可能であった。消光5分後の蛍光輝度の回復は43.7±2.2%であった対照群に対して、GJ阻害剤18a-GA前処置群では、10.7±2.2%と有為に減少した。生骨組織中での骨細胞の細胞間コミュニケーションは、細胞外pHおよび細胞外カルシウムなどの骨リモデリング時の変動因子、およびPTHなどのホルモンに影響を受けることが示唆された。また、骨芽細胞から骨細胞へ分化する際の機械的特性のうち弾性の変化を捉え、さらに細胞接着と弾性との関連についても調べた。ニワトリ胚頭蓋骨を染色し、3次元形態観察法を行うことで骨芽細胞(OB)、類骨骨細胞(POC)、骨細胞(OC)を識別する方法を確立した。この識別方法を単離培養系に適用し、頭蓋骨から単離した骨系細胞の弾性を、原子間力顕微鏡により解析した。その結果、骨系細胞において、弾性率は細胞中心部が辺縁部より低かった。細胞の辺縁部の弾性率はOB、POC、OCの順で分化にしたがって低下した。また、細胞接着の弾性に対する関係を調べるために細胞接着阻害ペプチドを投与した所、OB、POCは弾性率を低下させたが、OCは変化を認めなかった。ニワトリ胚頭蓋冠由来単離骨細胞を用い、骨細胞特異的抗体OB7.3を併用することにより、従来では難しかった骨細胞と骨芽細胞との識別を行った上で骨細胞の3次元培養系を確立した。この培養系を用いて骨細胞の形態的特徴細胞骨格分子であるactinや細胞接着関連分子であるvinculinに対する免疫染色によって検討した。これらの検討により、骨細胞の細胞突起が、通常2次元で行われる細胞培養系において形成される場合と、3次元培養で行われる場合とを比較した時に、よりin vivoにおける骨細胞の細胞突起に近い形状を示すことを明らかにした。
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