研究課題/領域番号 |
17251009
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人文地理学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡橋 秀典 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00150540)
|
研究分担者 |
日野 正輝 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30156608)
由井 義通 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80243525)
MAHARAJAN Keshav-Lall 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (60229599)
友澤 和夫 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40227640)
荒木 一視 山口大学, 教育学部, 准教授 (80254663)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2007年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2006年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2005年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
|
キーワード | 人文地理学 / インド / グローバリゼーション / 国内周辺部 / 中心周辺構造 / 地域格差 / 都市問題 / 農村社会 / 中心周辺 構造 / 都市問題」 / 地方都市 |
研究概要 |
1991年の経済自由化に始まるインドの経済成長とグローバル化は、国土空間構造の大規模な再編をもたらした。本研究は、このような認識のもとに、急速な経済発展をとげてきたインドを対象に、全国的な国土空間構造の再編を捉えるとともに、低開発性を特徴とする国内周辺部の実態に焦点を当て、現代インドの国土空間の特徴と問題点を明らかにしようとした。主な調査地域は、内陸の低開発州マディヤ・プラデーシュ州インドール市周辺と北部山岳地域のウッタラカンド州である。明らかになった点は、以下の通りである。 まず、マディヤ・プラデーシュ州では、消費財市場の拡大と流通網の整備が進んでいる。またインドール市周辺の工業団地では、近接する住宅団地居住者の定住化と生活の向上がみられた。さらに工業団地近接農村では、雇用の拡大、教育水準の向上、野菜栽培の拡大、新住民の増加、インフラの整備、新たな起業の増加など、生活の向上を中心に大きな変化がみられた。次に北部山岳地域のウッタラカンド州では、インドの急速な経済発展の影響を受けて、経済に大きな変化がみられる。観光開発が進み、地方都市を中心に波及効果がもたらされている。ナイニタル近郊の村落では、野菜など商業的な農業の発展と教育水準の向上による雇用の改善がみられた。新たな動きとして注目されるのは、山麓部の工業開発であり、急速な経済発展が認められる。ただし、遠隔の山岳農村には波及効果が十分及ばずむしろ逆流効果にさらされる可能性がある。以上のように、インドの経済成長は国内周辺部にも波及効果をもたらしているが、地域の持続的発展という点では課題が残されている。
|