研究課題/領域番号 |
17252002
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地域研究
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松林 公蔵 (2006-2007) 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
濱下 武志 (2005) 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (90126368)
|
研究分担者 |
西渕 光昭 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (50189304)
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (80183804)
水野 広祐 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (30283659)
速水 洋子 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (60283660)
安藤 和雄 京都大学, 東南アジア研究所, 准教授 (20283658)
白石 隆 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (40092241)
松林 公蔵 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
阿部 茂行 同志社大学, 政策学部, 教授 (60140076)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
43,550千円 (直接経費: 33,500千円、間接経費: 10,050千円)
2007年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2006年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2005年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
|
キーワード | 老い / 高齢者 / セイフティネット / 医療 / 東南アジア / 糖尿病 / セーフティネット / セーフティーネット |
研究概要 |
この3年間において、東南アジアの糖尿病の実態を検出し、その検診、介入ネットワークを構築した。 平成18年度、ラオスのソンコン郡地域在住高齢者504名にブドウ糖負荷試験を実施し、17%に糖尿病、10%に境界型糖尿病を認めたことを報告した。さらに社会経済的調査の結果、糖尿病の有病率は、日本では裕福層に多くついで貧困層が続くJ型-ブを描くのに対して、ラオスでは貧困層に多発しついで裕福層が続く逆J型-ブを示した。ラオスにおいて、ただちに薬物療法の導入は現実的ではないので、平成19年度は、ラオスの糖尿病患者ならびに境界型糖尿病患者に対して、1年間にわたる運動と食事指導などの非薬物的なライフスタイル改善介入を実施した。その結果、体重、肥満度、血糖値、インスリン抵抗性に有意の改善を認めた。またラオスにおけるライフスタイル改善介入のための現地医療スタッフネットワークの構築に成功した。 ラオスにおけるライフスタイル改善介入効果の有用性を確認したのち、同様の方法を、高知県土佐町在住高齢者における軽症糖尿病ならびに境界型糖尿病患者にも適用し、その有効性を認めた。2004年度に高齢者医学調査を実施したベトナム・プート地域在住高齢者においてブドウ糖負荷試験を実施した結果、当該地域においても糖尿病を含めたメタボリック症候群の増加が認められた。 この背景には、近年の生活習慣の変容が大きく影響している可能性が示唆された。ベトナムのプートー地域においても、地元ヘルスネットワークを通じて、生活習慣改善のためのセーフティーネットの構築に着手した。またタイのコンケン大学医学部との共同研究によって、コンケン市内と郊外のタンカン村との比較において前者で生活習慣病の頻度が有意に高いことを確認し、コンケン大学医学部家庭医学講座において、地域在住高齢者の生活主観病予防チームが発足し、介入ならびに予防活動を開始している。上記のように、本研究は、アジアの高齢者健康増進のためのセイフティーネットの確立に寄与している。
|