研究分担者 |
川端 善一郎 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (80108456)
本名 俊正 鳥取大学, 農学部, 教授 (90093624)
藤山 英保 鳥取大学, 農学部, 教授 (90108796)
伊藤 徳夫 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (60176352)
山口 進康 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (20252702)
田中 慶一 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90068247)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2007年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2006年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2005年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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研究概要 |
微生物の長距離移動に関する現状の把握を大目的として,黄砂の発生源として考えられる中国の乾燥地域より採取した土壌,中国の北京で採取した黄砂,さらに大阪上空で採取した黄砂粒子の表面に存在する細菌を可視化するための手法を検討するとともに,分子微生物生態学的手法を活用して細菌の現存量を測定した. 1)レーザー回折・散乱法および走査型電子顕微鏡画像解析法を用いて,黄砂発生源地域の土壌,北京で採取した黄砂について粒度分布を測定した.その結果,黄砂発生源地域の土壌の粒径は,数十~数百μmであった.北京および大阪に飛来した黄砂の粒径は,それぞれ10μm以下および5μm以下であった. 2)SEM-EDX法を用いることにより,黄砂粒子と黄砂以外の非土壌性粒子を区別できることがわかった. 3)黄砂表面に存在する細菌を可視化するために,走査型電子顕微鏡-in situハイブリダイゼーション(SEM-ISH)法を最適化した. 4)SEM-ISH法により,黄砂由来の土壌粒子表面に付着した細菌を可視化し,黄砂現象にともない細菌が長距離を移動する可能性を示した. 5)中国国内の黄砂飛来地点として,中国農業大学の屋上にて採取した黄砂からDNAを抽出し,細菌の16S rRNAを標的としたreal-time PCR法により,黄砂中の細菌現存量を明らかにした.その結果,黄砂の発生量が多い時期には,1km^2あたり月間10^<13>~10^<16>cellsの細菌が、黄砂とともに北京に飛来していると推定できた. 6)地上の影響を受けることなく上空で黄砂を補修するためのサンプリング法を検討し,独自のサンプリング装置を作製した.さらに,本装置を小型飛行機に搭載し上空で黄砂サンプリングを行うための飛行ルートや高度を決定した.
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