研究課題/領域番号 |
17300001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報学基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 浩 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (80183010)
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研究分担者 |
森山 園子 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教 (20361537)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,460千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 1,260千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 量子情報理論 / Bell不等式 / 組合せ的凸多面体理論 / 最適化 / 量子通信路容量 / 半定置計画 / 量子エンタングルメント / 量子非局所性 / 量子情報 / 量子計算 / 量子組合せ論 / 離散幾何 / 非線形最適化 / 双線形計画 / 半定値計画 |
研究概要 |
本研究では、量子非局所性解析のための組合せ論と量子非局所性の最大破れに関する研究を最適化のアプローチから進め、量子情報幾何空間での計算幾何を展開してこの空間での近接構造を解明し、量子通信路容量計算という最適化問題への適用を行った。また関連する最適化問題に関する代数幾何的研究も進めた。 量子非局所性の解明を進め、古典力学系では表現できない量子的相関について精緻に解析し、量子情報の真の量子性を示すためのBell不等式の理論を組合せ的多面体論と対話証明の枠組みを適用することによって研究を進めた。具体的には、量子非局所性の基本をなすBell不等式の一般化したものがある特定の2部・3部グラフのカット多面体のファセット不等式に対応する点に着眼し、カット多面体の理論を拡張して、これらグラフの場合にファセット不等式を体系的に多数導出する三角消去法を提案した。これらの多数得られた一般化Bell不等式の間の量子非局所性に関する強弱関係を解明し、一般化Bell不等式の量子情報に関する意義を与えた。一般化Bell不等式の量子状態による最大破れを求める問題を最適化の観点から詳細に調べ、半定値計画を適用するアプローチを与えた。計算量理論における多証明者対話証明モデルの量子版との関係を見出し、量子非局所性と2証明者1ラウンドゲームの近似アルゴリズム解析との関係を明らかにした。 量子計算幾何の研究では、量子情報空間における幾何的手法を最適化技法と融合させることを行った。量子情報幾何空間での計算幾何として量子ダイバージェンスおよび他の量子状熊間距離に関するVoronoi図の研究を進め、純粋状態の場合でのこれらの一致性を示した。さらに、量子情報Voronoi図の応用として量子通信路容量を計算する問題が、高次量子状態の場合でも理論的に量子ダイバージェンスに関する最小包含球の問題として近似的に解決できることを示した。
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