配分額 *注記 |
5,620千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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研究概要 |
現在のインターネットでは利用者の爆発的な増大に伴って,情報共有や配信の効率化が最重要の急務の一つとなっている.この問題に対処すべく,複数サーバを広域に配置して連係させることで,サーバ負荷およびネットワーク負荷を分散させて軽減しようとする技術が,コンテンツ配信ネットワーク(Content DeliveryないしDistribution Networks.以下CDN)である.しかし,従来のように静的・固定的にCDNを構成するのでは,時々刻々に変化する負荷状況に十分に対応できず,予想最大負荷を越えた場合には破綻し,逆に低負荷時には無駄が生じる.我々は,負荷変動に動的に適応し,最適な情報共有配信に向けてトポロジーを自律的に再構成するCDNの実現を目指した.具体的には,サーバとクライアントの間に介在するキャッシュプロキシ複数でピアツーピ(以下P2P)技術に基づくオーバーレイネットワークを動的に構成し,そこで負荷を分散吸収する新しいCDN方式を追求した.その実現には,(a)自律的ネットワーク遷移方式,(b)P2P連携方式,(c)アクセス自動誘導方式,(d)コンテンツ複製の最適配置方式,など様々な要素技術の確立,および,(e)要素のシステム統合化,を果していく必要があり,詳細設計と実験・評価を遂行した.そして,第1に,クライアントサーバ方式とキャッシュプロキシのオーバーレイネットワーク方式を動的・自律的に切り替える方式を構築した.第2に,そのオーバーレイネットワークを負荷変動に適応して動的に拡大縮小する方式を構築し,第3に,複数のオーバーレイネットワークが共存する場合の競合解消の方式を構築した.いずれも,設計方式をプロトタイプ実装し,シミュレーション実験で動作検証および効果測定と分析評価を行った.
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