配分額 *注記 |
12,180千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 1,080千円)
2007年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
研究概要 |
1.仮説発見システムの高度化のための基礎研究(岩沼・井上・鍋島) アブダクションにおける等価性,非単調理論における汎化性,アクション理論における帰納推論,などの基礎理論を構築した.また,記述的帰納推論の機械推論法の開発を目的として,極小限定に基づく記述的帰納推論の理論的考察を行い,点別極小限定に基づく一階論理上での近似法と結論発見計算に基づく機械推論法を提案した. 2.結論発見システムの効率化研究(鍋島・岩沼・井上) 仮説発見システムの高速化を目的として,証明木のサイズを保存した天地反転が上昇型畳み込み手法によって可能となることを証明し,漸近的に知識(公理)が増えていく環境での証明木サイズ最小の仮説の発見計算法を与えた.また,不安定生成領域からの結論発見手法を開発した.さらに,仮説発見システムの中核をなす推論エンジンであるSOLARを効率化するため,(1)短い結論を優先的に発見する新しい探索戦略の導入,(2)冗長な結論の生成を抑制する枝刈り手法Skip-minimalityの実装,(3)結論の長さ制限に関して完全な局所失敗枝刈りの実装,(4)不安定な生成領域を安定なものに自動変換する手法の実装,などの改良を行い,評価実験により大きく効率が改善できることを実証したほか,等式処理機構の試作,C++言語による次期SOLARシステムの試作などを行った. 3.CF帰納法による仮説発見システムに関する研究(井上) CF帰納法の一般化手続きに関して,仮説発見に対する健全性と完全性を保持しつつ,従来手続きを論理的に簡略化する手法を明らかにした.また,CF帰納法の応用を目指す実問題として,代謝ネットワーク上の酵素反応の活性状態を推定する問題を取り挙げ,CF帰納法が酵素反応の活性状態を仮説として推定するだけでなく,酵素活性の状態と代謝物濃度の変化との因果関係を補完する仮説を同時に出力できる可能性を示した.
|