配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2005年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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研究概要 |
(1)従来より開発していた歩行運動生成モデルの高度化をはかり,歩容の安定化メカニズムの追加と,モデルに基づく高齢者の加齢に伴う歩行の不安定化の生体力学的要因の分析を行った.ベクトル場による歩容の安定化メカニズムは高次脳機能の学習的運動制御機構を模擬することができ,高齢者歩行では神経伝達特性に代表される運動の巧緻性低下に原因の一つがあると推察された.また,このようなシミュレーション研究の有用性についても議論ができた.(2)呼吸器系,循環器系,運動器系の動態を統合した運動生成モデルを構築し,ペダリング運動時のシミュレーションに成功した.(3)感覚系のモデルとして手の力感覚特性モデルを実験より同定した.実験ではロボットマニピュレータのインピーダンス特性を様々に変化させ,それに伴う手の運動データと感覚の知覚特性との関係を調べた.その結果,位置・力伝達特性のゲインによってヒトの力感覚特性をよく表現できることが明らかになった.(4)より汎用的,統合的なモデルの構築を目指し,汎用的運動を実現可能な全身筋骨格モデルの構築を試みた.ここでは特に力学的な環境のインタラクションを忠実に再現できることを念頭に置いた.そのためには環境との接触は単に反力を知覚するだけでなく,インピーダンスのような環境の力学特性自体を知覚することが重要性であることが明らかになった.ただし,具体的なモデルの構築までには至ることができず,この点に関しては今後の課題として残った.(5)運動機器と身体モデルとの統合システムの例として,自転車エルゴメータに各運動計測センサを装着し,それと筋骨格モデルとを連動させる運動評価システムの構築を行った.これは組み込み型デジタルヒューマンとも呼べる新しいシステムへ発展する可能性を秘めている.
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