配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 1,500千円)
2007年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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研究概要 |
本研究では,まず,多様性と収束性のバランスを自動調整するメカニズムを開発するための準備として,代表的な進化型多目的最適化アルゴリズムであるNSGA-IIを多目的最適化問題に適用し,個体群に含まれる重複解の数を調べた.数値実験により,多目的関数最適化問題では重複解がほとんど存在しないのに対して,多目的組合せ最適化問題では多数の重複解が存在するという結果が得られた.このような結果に基づき,目的関数空間および決定変数空間での重複個体削除の効果を調べたが,効果は限定的であった.そこで,進化型多目的最適化アルゴリズムの探索性能を大きく改善するために,加重和最適化手法などのスカラー化手法とのハイブリッド・アルゴリズムを提案した.具体的には,スカラー適応度関数を親個体の選択および世代更新に確率的に使用するというアイディアをNSGA-IIの枠組みで実装した.種々の多目的組合せ最適化問題に対する数値実験により,スカラー適応度関数の確率的な使用がNSGA-IIの探索性能を劇的に改善することを明らかにした.また,パレートフロントの一部に限定した集中的な探索を行うために,類似した複数のスカラー適応度関数を目的関数として用いる方法を提案した。この方法の応用として,与えられた目的関数の周囲に類似した複数の目的関数を生成することで多目的化を行う方法も提案した.一方,既存の進化型多目的最適化アルゴリズムの性能を改善するために,非距離型交叉操作および目的関数空間内での類似度に基づく親個体選択手法の使用を提案し,個体群の多様性と収束性のバランスの維持に有効であることを明確にした.さらに,パレート最適解集合の全体的な評価指標に基づく繰り返し型の進化型多目的最適化アルゴリズムの提案も行った.
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