研究課題/領域番号 |
17300086
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大津 由紀雄 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 教授 (80100410)
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研究分担者 |
今西 典子 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70111739)
鈴木 猛 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00187741)
杉崎 鉱司 三重大学, 人文学部, 准教授 (60362331)
波多野 誼余夫 放送大学, 教養学部, 教授 (60049575)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,460千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 960千円)
2007年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2006年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | 生成文法 / 言語機能 / 言語獲得 / 言語運用 / 言語教育 / 言語知識 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)言語知識とその獲得・運用機構を説明する言語機能モデルを構築すること、(2)理論的および実証的方法を駆使して、人間の認知システムにおける言語機能の明確な位置づけを行い、さらに、(3)その研究成果を言語教育に応用することにある。 本研究の成果はつぎのとおりである。 1認知体系内で言語機能(FL)と感覚・運動体系(SM)とのSMインターフェイスおよびFLと概念・意図体系(C-I)とのC-Iインターフェイスの特性を詳細に考察し、言語獲得機構がこの2つのインターフェイスを介して他の認知体系とどのように係わり合うかを明らかした。 2収集した日本語の獲得データを整理し、主語標識が「が」と「の」で表される時期があることを確認し、「の」が行為者につながる内在格的性質ととりたて詞の性質を併せ持ち「が」に先駆けて獲得され、のちに「が」に駆逐されていく発達過程を明らかにした。さらに「が」についても最初期は主題など意味に結びついた内在格的性質を示し、次第に一般化され構造格化されていく過程も示した。 3言語獲得が遺伝によりヒトに生得的に与えられた言語知識によって非常に早い段階から制約されているという仮説に基づき、多様な言語のさまざまな現象について調査し、仮説を支持する基盤が固められた。 4構築した言語機能モデルにもとづき、言語教育の改善に関する具体的提言をまとめた。その主要な主張は、(1)母語教育と外国語教育は言語教育として有機的に連携すべきものである、(2)連携の基盤は「ことばへの気づき」である。さらに、その提言にもとづき、教材の作成を行った。
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