研究課題/領域番号 |
17300136
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
末水 洋志 (財)実験動物中央研究所, バイオメディカル研究部, 室長 (40332209)
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研究分担者 |
中村 雅登 学校法人東海大学, 医学部, 教授 (00164335)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2006年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2005年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 高度免疫不全NOGマウス / 肝再生 / 肝細胞移植 |
研究概要 |
創薬開発に有用な薬効評価モデルやヒト特異的な感染症モデルの確立を目指した本研究の目的は"器官レベルでヒト肝臓を再構築したマウス(Hu-Liver NOGマウス)"を開発することである。研究計画を以下の3段階に分け各段階ごとに研究成果を述べる 第1段階:持続的肝細胞傷害が起こるような遺伝的改変マウスの作出 マウス肝臓特異的な傷害を誘導するため、ヘルペス単純ウィルスチミジンキナーゼ遺伝子をマウスアルブミン遺伝子のエンハンサー・プロモーターで発現させるトランスジェニックマウス(Alb-HSV-Tk)の作出を試みた。DNAマイクロインジェクションにより208匹の産仔を取得し、9匹のPCRスクリーニング陽性ファウンダーマウスの取得に成功した。 第2段階:肝傷害の誘導 得られた9匹のAlb-HSV-Tkトランスジェニックマウスファウンダーから産仔を取得し、ganciclovir(GCV)投与による肝傷害誘導試験を行った。その結果、No.7ラインのみGCV投与後、肝傷害の指標とした血清生化学値(AST,ALTおよび、その他の生化学値)に変化が認められた。No.7ラインでは肝細胞傷害に伴い視覚的に捉えられる黄疸が認められた。これらマウスの肝細胞は正常マウスのものに比し著しく膨化しており、核に大きな封入体様の構造物も認められた。 第3段階:ヒト肝細胞生着マウスの薬効評価への応用 計画年度中に第3段階を終了するに至らなかった。これはTg-Tk7-2ラインが雄性不妊であったため体外受精、胚移植法といった大量生産技術が使えず、当初予定した生産計画が大幅に遅延したことによる。しかし、少数のTg-Tk7-2NOGマウスを得ることには成功しており、既にヒト正常肝細胞移植実験に着手している。現在、その経過を観察している。今後、ヒト肝細胞移植条件などの検討を行いHu-Liver NOGマウスを薬効・薬物動態評価に応用したい。
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