研究課題
基盤研究(B)
まず1型糖尿病モデル群としてはストレプトゾトシン投与ラット群を、2型モデル群としてはインスリン抵抗性を惹起することが確認されている高脂肪投与群を作製することとして、それらの飼育・作製法を確立した。次に片側後肢座骨神経内筋交感神経を電気刺激する方法を確立し、同神経活動を人工的に賦活した結果、動物のモデルにかかわらず、末梢交感神経の電気刺激により血漿インスリン濃度の上昇を伴わない一過性の血糖値低下が誘発できることが明らかとなった。この血糖値の低下は末梢での糖取り込みの更新を反映していると考えられる。また同時に血漿トリグリセリドにも同様の効果が見られることを見いだした。上記動物実験終了後には収縮筋組織および対側の対照筋組織を摘出して、組織内グリコーゲン及びトリグリセリド含有量を測定した。その結果、刺激側ではグリコーゲン量が低下している傾向が認められた。筋細胞に存在するグルコース輸送体(GLUT1及びGLUT4)のタンパク及び遺伝子発現量測定法を確立したが、今のところ遺伝子発現にもタンパク発現にも神経刺激の明確な影響は観られていない。刺激方式の最適化など、より差の出やすい実験系を構築しての再検討が望まれる。上記結果から、交感神経束の電気刺激は、脂質代謝系へ効果を及ぼすことが予測されたので、筋、肝、脂肪組織内脂肪酸組成を予備的に測定した結果、脂肪酸組成に部位依存性があることや、2型糖尿病モデルでは脂肪組織の必須脂肪酸量に差が観られることなど、極めて興味深い結果が得られつつある。また1型糖尿病モデル群では糖負荷に対する交感神経活動応答が阻害されていることを明らかにした。これらの結果、非インスリン依存性糖取込メカニズムを利用した、交感神経系を介した糖代謝機能の人工的制御の可能性が示唆された。
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